演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

外来化学療法患者の気持ちのつらさに影響する有害事象

演題番号 : O33-5

[筆頭演者]
宇根底 亜希子:1 
[共同演者]
栗本 景介:1、祖父江 正代:1、石榑 清:1

1:江南厚生病院

 

【目的】外来化学療法患者の気持ちのつらさに影響する有害事象を明らかにする。
【方法】2012年8~12月にA病院の外来化学療法室に来室した患者の看護師による診察前問診記録のうち、年齢などの患者背景、Performance Status(以下PS)、有害事象のGrade判定(CTCAEv4.0)・程度(NRS)、気持ちのつらさ(NRS)、QOL(NRS)をレトロスペクティブに抽出し、気持ちのつらさに影響する有害事象についてはPearsonの順位相関係数・重回帰分析を用いた。統計解析ソフトはSPSSv15.0を使用した。A病院の倫理委員会で承認を得た上で、データは個人が特定できないよう配慮した。
【結果】研究期間中に来室した外来化学療法患者延べ1,246名のうち、欠損値を省いた866名を対象とした。平均年齢は65.9±11.1歳であり、男性47.8%、女性52.5%であった。がん腫は乳がんが24.7%と最も多く、次いで、大腸がん19.5%、血液腫瘍15.4%、胆・膵がん12.9%であった。PSでは、PS0が74.1%と最も多く、PS1 17.8%、PS2 5.3%、PS3 2.7%であった。気持ちのつらさと有害事象との関連をPearsonの順位相関係数で分析した結果、気持ちのつらさと倦怠感(r=0.486,p<0.001)、食欲不振(r=0.421,p<0.001)に中等度の正の相関、神経障害(r=0.307,p<0.001)、悪心(r=0.283,p<0.001)、下痢(r=0.225,p<0.001)に弱い正の相関を認めた。さらに、気持ちのつらさと有害事象との関連を重回帰分析(PS調整済step-wise法)にて分析した結果、気持ちのつらさは神経障害(ß=0.167,p<0.001)、倦怠感(ß=0.153,p<0.001)、食欲不振(ß=0.127,p<0.001)、下痢(ß=0.076,p<0.01)から影響を受けていた。なお、調整済R2は0.422であった。また、気持ちのつらさとQOLの間には強い負の相関を認めた(r=–0.803,p<0.001)。
【結論】外来化学療法患者の気持ちのつらさに最も影響する有害事象は神経障害であり、次いで、倦怠感、食欲不振、下痢であった。今回最も影響を及ぼした神経障害はレジメン毎に症状の特徴があるため、今後はレジメン別に分析し、ケア方法を検討していく必要がある。

キーワード

臓器別:その他

手法別:緩和医療

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