演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

治癒切除不能進行・再発大腸癌初回化学療法コホート研究における肝切除例の検討

演題番号 : O31-6

[筆頭演者]
宗本 義則:1 
[共同演者]
天野 虎次:2、大橋 靖雄:3

1:福井県済生会病院 外科、2:北海道大学大学院医学研究科 医学専攻内科学講座 腫瘍内科学分野、3:東京大学大学院医学系研究科 公共健康医学専攻

 

背景進行・再発大腸癌においては転移再発巣の切除が唯一治癒をもたらす可能性がある。そこで今回、進行・再発大腸癌に対する初回化学療法、及び転移再発巣切除の大規模コホート研究を実施した。方法治癒切除不能進行・再発大腸癌初回化学療法コホート研究(EMERaLD)は、2010年10月~2011年9月の間に日本国内132の資料提供施設から集積した、2010年1月以降に初回治療としてoxaliplatinおよびbevacizumabを含む併用化学療法を施行した1,005例の治療開始6ヶ月経過時の有効性、安全性について、評価した。1,005例中627例が大腸癌肝転移であり、今回、627例の大腸癌肝転移についてサブグループ解析を実施した。結果627例の患者背景は、男/女411/216例、年齢中央値64歳(27-89歳)、ECOG PS 0/1/2/3 534/86/6/1例、占居部位 結腸/直腸/その他356/267/4例、肝限局転移/肝外転移を有する 362/265例、肝転移巣主要脈管浸潤 有/無/不明102/504/21例、bevacizumab併用レジメン FOLFOX/XELOX/その他285/324/18例、KRAS変異(治療開始時)野生/変異/未測定138/113/376例であった。肝転移巣の個数中央値は5個(1-4個/5個以上/不明296/321/10例)、最大径中央値は3.5cm(0.25-23cm)であった。627例中106例(16.9%)がoxaliplatinおよびbevacizumabを含む初回化学療法開始6ヶ月経過時までに肝切除された。また90例(14.4%)がR0肝切除された。多変量解析の結果、肝切除に影響を及ぼした治療開始時の因子は、年齢(75歳未満/以上)(p = 0.0787; オッズ比= 1.844)、肝外転移有(p <.0001; オッズ比= 0.194)、肝転移巣個数(p <.0001; オッズ比= 0.812)、腹水有(p = 0.034; オッズ比= 0.265)、化学療法への奏効(CR,PR/SD,PD)(p <.0001; オッズ比= 3.327)であった。肝転移巣個数に関しては、ROC(Receiver Operating Characteristic)解析の結果、カットオフ値として5個(1-5個/6個以上)が示された。結語大腸癌肝転移627例の多変量解析の結果、肝切除に影響を及ぼす治療開始時の因子として、肝外転移無、肝転移巣個数、腹水無、化学療法への奏効が示された。引続き、治療開始2年経過時の予後を含む臨床情報を収集し解析する。本研究は、公益財団法人パブリックヘルスリサーチセンターCSPORの資金提供により実施された。

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:分子標的治療

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