演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

Bevacizumabの効果特性を考慮した進行再発大腸癌の治療戦略:CCOG-0801試験より

演題番号 : O31-5

[筆頭演者]
中山 吾郎:1 
[共同演者]
上原 圭介:2、田中 千恵:1、小林 大介:1、神田 光郎:1、山田 豪:1、藤井 努:1、杉本 博行:1、小池 聖彦:1、野本 周嗣:1、藤原 道隆:1、安藤 雄一:3、小寺 泰弘:1

1:名古屋大学大学院医学系研究科 消化器外科学、2:名古屋大学大学院医学系研究科 腫瘍外科学、3:名古屋大学附属病院 化学療法部

 

目的:進行再発大腸癌(mCRC)を対象としたBevacizumab(BEV)に関する臨床試験の結果をもとに,1次治療効果別にBEVの特性を解析し,mCRCの治療戦略について検討を行った.方法:1・2次治療BEV継続投与(BBP)に関する臨床第2相試験:CCOG-0801試験(1次治療:BEV+mFOLFOX6,2次治療:BEV+FOLFIRI.N=47)登録例を対象として,(1) 一次治療の抗腫瘍効果発現時期と最大効果発現時期,(2) 一次治療の抗腫瘍効果と全生存期間(OS)の関連,(3) 1次治療効果と2次治療効果との関連について解析を行い,1次治療の奏効群(CR+PR),安定群(SD),無効群(PD)別のBEV併用療法の効果特性,BBP の有効性,これらを考慮したmCRCに対する治療戦略について検討を行った.結果:奏効群は29例(62%),安定群は13例(28%),無効群は5例(11%)であり,全症例のOS(中央値)は30.8ヶ月であった.(1) 1次治療における抗腫瘍効果は2ヶ月以内に93%,最大効果は3ヶ月以内に100%の症例で出現した.すなわち各群の分岐点は3ヶ月以内にあり,以後の1次治療内において病勢維持以上の効果は認められなかった.(2) 各群別のOS(中央値)は,奏効群 37.0ヶ月,安定群 30.2ヶ月,無効群 11.1ヶ月であり,無効群に較べて奏効・安定群ともに有意な予後延長を認めたが,奏効・安定群間に有意差は認めなかった.(3) 2次治療の抗腫瘍効果は,1次治療安定群で奏効率(RR)0%,病勢制御率(DCR)60%,無効群では,RR 0%,DCR 0%であり,いずれの群においても1次治療以上の効果はBBP下の2次治療で認められなかった. 考察:BEV併用1次治療における,1. 奏効群の腫瘍縮小効果は3ヶ月以内に出現する一方で,同レジメンでのさらなる縮小効果は得られない.2. 安定群では2次治療(BBP)でも奏効は得られないものの60%で病勢制御が維持され,OSは奏効群と同等である.3. 無効群ではBBP下の2次治療は無効でOSも不良であり,この症例群のBBP strategyの有効性は懐疑的である.以上より,1次治療開始から3ヶ月時点までの治療(1.1次治療)効果はその後の治療経過・予後を反映する可能性が示唆され,これに応じた治療目的(ESMOグループ分類等)の再設定とレジメンの再考が必要であると考える.

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:臨床試験

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