演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

切除不能大腸癌初回治療例に対するSOLA療法の第II相試験(最終報告)

演題番号 : O31-1

[筆頭演者]
江崎 泰斗:1 
[共同演者]
仁科 智裕:2、加藤 健志:3、山崎 健太郎:4、吉野 孝之:5、宮田 佳典:6、森脇 俊和:7、兵頭 一之介:7

1:独立行政法人国立病院機構九州がんセ 消化管・腫瘍内科部、2:独立行政法人国立病院機構四国がんセ 内科、3:独立行政法人労働者健康福祉機構関西労災病 外科、4:静岡県立静岡がんセ 消化器内科、5:独立行政法人国立がん研究セ東病 消化管内科、6:佐久総合病 腫瘍内科、7:筑波大院 消化器内科

 

【背景・目的】切除不能大腸癌の初回治療例に対し、mFOLFOX6療法と比較した第II相試験において、S-1/LV/L-OHP(SOL)療法の有効性と安全性を報告してきた(Otsuji et al, ASCOGI 2012)。無増悪生存期間(PFS)はSOL療法9.6ヶ月とmFOLFOX6療法6.9ヶ月であり、SOL療法の高い有効性が示唆されている。そこで、更なる有効性を期待し、血管新生阻害剤であるBevacizumab(BV)を併用したSOL+BV(SOLA)療法の第II相試験を実施した。【方法】主な選択基準:大腸腺癌、20歳以上、ECOG PS 0~1、前治療なし、測定可能病変あり(RECIST Ver.1.0)、骨髄・肝・腎機能を保持、文書同意あり。投与量及び投与方法:S-1(40-60 mg bid、day 1-7)、LV(25 mg bid、day 1-7)、L-OHP(85 mg/m2、day 1)及びBV(5 mg/kg、day 1)を投与し、2週間を1コースとした。主目的:奏効率(ORR)、副次目的:PFS、病勢コントロール率(DCR)、全生存期間(OS)、治癒切除率(Re-R)及び安全性。【結果】2009年10月から2010年4月までに31例が登録され、29例が適格であった。29例の主な患者背景は、年齢中央値62歳、男/女=18/11、PS 0/1=24/5、肝限局転移/非肝限局転移=10/19、転移臓器数1/≧2=15/14であった。独立判定委員会によるORRは86.2%(95% CI、67.3-96.1%)、DCRは100%であった。OS中央値は未達(追跡期間中央値33.8ヶ月)、3年生存率は53.5%、PFS中央値は15.3ヶ月、Re-Rは27.6%であった。6週時及び12週時に20%以上の腫瘍縮小が認められた症例の割合は、69.0%及び82.8%であった。主なグレード3以上の副作用は、好中球数減少20.0%、高血圧23.3%、食欲減退20.0%、疲労16.7%、下痢10.0%、末梢性感覚ニューロパチー53.3%であり、治療関連死はなかった。L-OHPの累積投与量の中央値は925.0 mg/m2であり、グレード3の末梢性感覚ニューロパチーの発現頻度が高かった要因と考えられた。主な治験中止理由は、原病悪化18例、腫瘍縮小による手術適応7例、有害事象1例であった。【結語】SOLA療法の早期腫瘍縮小効果を含む高い有効性と忍容性が確認された。切除不能大腸癌に対する初回あるいはconversion を目指した治療として期待されるレジメンであるが、更なる検討が必要と考えられる。

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:化学療法

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