演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

転移性腎癌に対する新規分子標的薬アキシチニブの使用経験

演題番号 : O30-4

[筆頭演者]
滑川 剛史:1 
[共同演者]
佐藤 陽介:1、高木 公暁:1、大關 孝之:1、小林 将行:1、小丸 淳:1、深沢 賢:1、巣山 貴仁:2、二瓶 直樹:2、市川 智彦:2、植田 健:1

1:千葉県がんセ 前立腺セ 泌尿器科、2:千葉大院泌尿器科

 

【目的】本邦で2012年8月から使用可能となった転移性腎癌に対する新規分子標的薬アキシチニブの使用経験を報告する。【対象】千葉県がんセンターで2009年11月から2012年10月の間にアキシチニブの投与を開始した転移性腎癌症例21例に対し、その治療効果と有害事象について検討した。【方法】全21例の無増悪生存期間と治療成功期間をKaplan-Meier法にて算出した。 21例を1st line:9例、2nd line:6例、3rd line以降:6例の3群に分けて無増悪生存期間と治療成功期間を算出しlog-rank testで有意差検定を行った。 3群間の臨床的因子の検討にはkai2乗検定とKruskal-WallisのH検定を用いた。 【結果】年齢の中央値は60(37-77)歳、男女比は16対5であった。全例で腎摘除術が施行され病理組織像は淡明細胞癌19例(90%)であった。MSKCC risk 2002でFavorable 4例(19%)、Intermediate 12例(57%)、Poor 5例(24%)であった。初診時有転移症例は9例(43%)、転移臓器数は1臓器 9例(43%)、2臓器 7例(33%)、3臓器以上が5例(24%)。有肺転移症例は18例(86%)であった。最大治療効果はPR12例(57%)、SD8例(38%)であった。全症例の無増悪生存期間の中央値は24.7ヶ月、治療成功期間は30.5ヶ月であった。21例のうち1st lineでの投与が9例(43%) (全例Phase2 trial)、2nd lineは6例(29%) (3例がPhase3 trial)、3rd line以降が6例であった。1st line群と2nd line群はいずれも3rd line以降にアキシチニブを使用した群に比べて治療成功期間が有意に良好な結果であった。 【考察】アキシチニブの治療効果は従来の分子標的薬と比較して良好といえる。有害事象は他の分子標的薬と同様に多彩だが、休薬などで十分に対処可能である。転移性腎癌の逐次治療におけるアキシチニブの使用は早い段階での使用が望ましいと考えられる。

キーワード

臓器別:腎・尿路・膀胱

手法別:分子標的治療

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