演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

オキシコドン徐放錠から注射剤へオピオイドローテーションする際の換算率に関する検証

演題番号 : O29-2

[筆頭演者]
中山 季昭:1 
[共同演者]
芝崎 由美子:1、中村 益美:1

1:埼玉県立がんセ 薬剤部

 

【目的】2012年5月、オキシコドン塩酸塩の注射剤(オキファスト®)が上市され、内服薬とのオピオイドローテーション(以下OR)等に用いられるようになった。その換算率は生体内利用率に関する基礎研究や複合薬剤を用いた研究報告、海外での調査研究等から内服薬の75%とされているが、国内における実臨床での報告は少ない。そこで当センターで実際に用いられた換算率について調査し、その妥当性を検証したので報告する。
【方法】2012年7月から2013年3月までに、オキシコドン徐放錠から注射剤へORを行った患者を対象とした。他のオピオイド製剤併用患者及びORから1週間以内に死亡した患者は除外した。対象患者におけるOR前の疼痛コントロール状況とオキシコドン徐放錠の投与量、及びOR直後、1日後、1週間後のオキシコドン注射剤の持続投与量を後方視的に調査した。調査結果はOR前のオキシコドン徐放錠投与量20mg/日以下を低用量群、80mg/日以上を高用量群、その間を中間用量群として分類して比較した。
【結果】調査対象患者は58名であった。OR時の平均換算率は、疼痛コントロール良好群(n=13)が98%、不良群(n=45)が96%と差を認めなかったが、1日後及び1週間後の投与量は、良好群が98%、128%であったのに対し、不良群が118%、173%と有意に増量率が高かった。一方、投与量毎に分類したOR時の平均換算率は、低用量群が123%、中間用量群が84%、高用量群が72%であり、低用量になるほど高い換算率が用いられる傾向があった。また、1日後及び1週間後の持続投与量は、低用量群が152%、223%、中間用量群が97%、137%、高用量群が75%、102%であり、低用量群になるほど増量率が高い傾向があった。
【考察】今回の調査において、疼痛コントロール良好群ではOR1日後の増量がほとんど行われていないことから、当センターにおける換算率は適切と思われた。また、OR時における全体の平均換算率だけを見るとほぼ等量であるが、投与量毎に分類した場合、高用量群ではほぼ本来の換算率(75%)が用いられているのに対し、低用量群では高い換算率が用いられる傾向が見られた。さらに、換算率の高い低用量群の方が、むしろその後の増量割合が高かった。これらのことから、実臨床においてオキシコドン内服から注射へORする際、高用量では75%の換算率で開始することが適切であるが、低用量では患者状態に応じて75%を超えた換算率で開始することも可能と推察された。

キーワード

臓器別:その他

手法別:緩和医療

前へ戻る