演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

婦人科腫瘍専門医に対する遺伝性腫瘍の診療状況、情報提供に関するアンケート結果

演題番号 : O26-1

[筆頭演者]
坂東 裕子:1 
[共同演者]
清水 千佳子:2、佐藤 豊実 :3、田辺 記子:4

1:筑波大 医学医療系 乳腺甲状腺外科学、2: 国立がん研究セ 中央病 乳腺・腫瘍内科、3:筑波大 医学医療系 産科婦人科学、4:北里大 薬学部 薬学教育研究セ 医療心理学部門

 

背景:婦人科悪性腫瘍において一部は遺伝的な要因を背景にがんを発症している。特に遺伝性乳がん・卵巣がん症候群(Hereditary Breast and Ovary Cancer; HBOC)については原因遺伝子が同定されており、欧米では遺伝カウンセリングおよび遺伝子診断を含む遺伝性腫瘍に対する包括的プログラムが提供されている。しかし国内では婦人科領域における遺伝性腫瘍に関する診療状況や情報提供の実態は明らかではない。今回、婦人科腫瘍患者への遺伝に関する情報提供についての医療者の認識と診療の実態を調査した。対象と方法:平成25年4月8日日本婦人科腫瘍学会専門医に対し、無記名自記式質問紙を送付した。質問紙では遺伝性腫瘍が疑われる婦人科腫瘍患者に対する診療状況や遺伝情報提供の現状および医療者および施設等の背景因子を調査した。結果:アンケート依頼数613名中,2012年4月24日までに240名より回答を得た(回答率38%)。94%以上の医師はHBOCに関心を持っており、HBOCを念頭に置いた診療が重要であると回答したが、実臨床においてHBOCを念頭に置いた診療を行っているのは約40%、遺伝性腫瘍が疑われる患者に情報提供や遺伝外来の受診を推奨しているのは60%以下であった。診療責任者に対する質問では自施設に21%は遺伝専門外来がある、29%は臨床遺伝専門医がいる、13%は認定遺伝カウンセラーがいると回答した。遺伝子検査については18%が実施している回答したが、検査実施の有無は自施設に遺伝外来があるなどの整備状況と強く相関していた。7施設はHBOC 症例に対しリスク低減両側卵巣卵管切除(RRSO)を実施していると回答した。まとめ:本調査により婦人科腫瘍専門医の遺伝性腫瘍に関する関心は非常に高いが、その診療行動には施設の整備状況が影響している可能性が示唆された。今後、HBOC等、がん易罹患性遺伝子検査に基づく先制医療を検討する際には、情報提供支援ツールの開発、カウンセリング体制の充実など、施設の診療体制を拡充する必要がある。

キーワード

臓器別:卵巣

手法別:チーム医療

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