演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

末梢神経障害予防としての弾性ストッキングの有用性

演題番号 : O25-2

[筆頭演者]
熊谷 真澄:1 
[共同演者]
小畑 由香子:1、高原 美智子:1、川野 由美子:1、久保田 千沙:1、佐藤 淳也:2、柏葉 匡寛:3

1:岩手医科大学附属病院 外来化学療法室、2:岩手医科大学附属病院 薬剤部、3:岩手医科大学附属病院 外科学講座

 

パクリタキセル(以下PTX)の末梢神経障害の頻度は、35.7%とされ、総投与量と投与間隔に依存すると言われている。しかし、末梢神経障害に対しては有効な治療法や予防法が確立されていない。当院においては抗痙攣剤の内服の他、フローズン・グローブとソックスの使用を勧めてきたが、末梢神経障害の程度や範囲が一時的には軽減し重篤化の回避に有用であった一方で、冷却のつらさに耐えられない患者も多く、継続的な介入方法とは言えない現状である。加藤らの先行研究では加圧機能ストッキングの着用により、若干名であるが末梢神経障害の症状軽減と下肢倦怠感が改善したと報告している。そこで、当院においても2012年9月より新規に毎週投与法(PTX80mg/m2)を行う乳がん患者15名に、研究参加への同意取得後、治療時に滞った血流を末梢から中枢に押し流す作用があると言われている弾性ストッキングの着用を勧め、末梢神経障害対策に有用であるかの調査を行った。【方法】治療毎に、独自に作成した「末梢神経障害観察シート」を患者に配布し、記入を依頼した。評価項目は、「末梢神経障害が発生した日にちと部位」「変化の程度」「疼痛の程度」「日常生活の障害の内容」とした。「弾性ストッキングの着用時間」「弾性ストッキングのしめつけ感覚の有無と程度」、「抗痙攣剤等の内服薬状況」「フローズン・スリッパへの変更」については副次的評価項目とし、弾性ストッキングを使用していないコントロール群18人との比較検討を行った。【結果】中間解析では、コントロール群の末梢神経障害の発現率(94%)と発現時期の平均(3.6コース目)に比較し、弾性ストッキング群では発現率(60%)、発現時期の平均(7.5コース目)がともに良好で、症状の程度に関しても有意差が認められている。また、下肢の倦怠感や冷感の緩和に有効であることが分かった。本総会では、予定症例を完了し報告する。

キーワード

臓器別:乳腺

手法別:支持療法

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