演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

REGI:食道癌の新規放射線および抗がん剤感受性マーカー

演題番号 : O23-5

[筆頭演者]
本山 悟:1,2 
[共同演者]
佐藤 雄亮:1、吉野 敬:1、佐々木 智彦:1、脇田 晃行:1、栗林 邦明:1、南谷 佳弘:1

1:秋田大学 食道外科、2:秋田大学 地域がん包括医療学講座

 

教室では膵細胞の再生増殖に関与する遺伝子として発見されたRegenerating I(REGI)の腫瘍内での発現が食道扁平上皮癌の放射線および抗がん剤感受性マーカーとなることを2006年に初めて報告した。これまで継続して行われた基礎研究および臨床研究結果からREGIの放射線および抗がん剤感受性バイオマーカーとして有用性を報告する。基礎的研究: TE-12食道癌培養細胞はTE-5細胞と比較し放射線感受性が高かった。両細胞間でREGIの発現に差を認めた。その他、BAGIやIGFBP3発現に差を認めた(Biochem Biophys Res Commun 2011)。REGI低発現のTE-5細胞にREGI遺伝子を導入し強制発現させることで、放射線およびシスプラチン感受性が増強した(Cancer Sci 2009)。また、REGI遺伝子導入細胞ではIL-6mRNA発現およびIL-6蛋白産生増強を認めた(Biochem Biophys Res Commun 2010)。臨床研究:cT4食道癌に対し、induction CRT(40Gy、FP化学療法)+手術を行った患者群47例の検討では、腫瘍内REGI発現が治療後の患者予後を大きく左右した(OS:62% vs 10%)(Ann Surg Oncol, 2006)。cStage II-IV食道癌に対し根治的CRT(60Gy、FP化学療法)を行った患者群42例では腫瘍内REGI発現がCRT治療効果(CR率: 35% vs 5%)および予後(P<0.01)を左右した(Ann Surg Oncol 2008)。術前治療なしで食道切除を行い、術後補助FP療法を行ったcT2-T4食道癌患者105例を対象にREGI発現とFP療法の効果を検討したところ、REGI発現群で予後が有意に良好(P<0.01)であり、REGI発現が術後補助化学療法の感受性マーカーであることを示唆した (Ann Surg Oncol, 2013)。現在、cStage III食道癌を対象に治療前生検組織でのREGI発現と術前CRT(40Gy)+手術の治療効果をprospectiveに検討している。途中経過ながらREGI発現患者の治療効果が良好である。また、cT4あるいはcN4食道癌患者を対象にREGI陽性であれば積極的に手術治療を行う方針としている。結語:REGIは食道癌に対する放射線および抗がん剤感受性バイオマーカーとして単一マーカーとしても利用できるほど極めて有用である。

キーワード

臓器別:食道

手法別:バイオマーカー

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