演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

乳癌組織におけるKi-67 labeling indexの検討

演題番号 : O21-1

[筆頭演者]
鈴木 やすよ:1 
[共同演者]
諏訪 香:1、大月 寛郎:2、清水 進一:2、新井 義文:2、金 容壱:1、本間 千帆:1、稲守 宏治:3、吉田 雅行:1

1:聖隷浜松病院 乳腺科、2:聖隷浜松病院 病理科、3:聖隷浜松病院 外科

 

背景:Ki-67 labeling indexは、ホルモン受容体陽性・HER2陰性乳癌におけるLuminal AとBの分類に、また化学療法の適応指標としても用いられ、重要な予後因子と認識されている。一方で、測定方法の標準化の遅れからcut off値が未確定であり、精度管理が求められている。当院のKi-67 labeling indexについて検討した。対象と方法:2010年1月から2012年12月までに当科で手術治療を行なった原発性浸潤性乳癌症例370例中,ホルモン受容体陽性・HER2陰性(228例)を対象とした。Ki-67はDako社のcloneMIB-1を使用した。Ki-67 labeling indexと腫瘍径(T)、病理学的リンパ節転移(n)、脈管侵襲(ly or v+)、Nuclear Grade(NG)、ERおよびPgR発現量との関連について検討した。結果:ホルモン受容体陽性・HER2陰性乳癌の中央値は14%(2〜88%)であった。Nuclear Grade(NG)別のKi-67 labeling indexは、NG1:10.9%、NG2:17.3%、NG3:27.1%と、NGが高度になるにつれ高値を示した。また、Ki-67 labeling index のcut off値を14%としたCheangらの報告でLuminal A:Bの比率は7:3であったが、当院では22%にて同比率となった。そこでcut off 値を14%、16%、22%とした場合について、検討した。腫瘍径(T)、病理学的リンパ節転移(n)でLuminal Bの方がLuminal Aに比して有意に高く(cut off 値14%、16%)、脈管侵襲(ly or v+)も高く有意差を認めた(cut off 値14%)。また、いずれのcut off 値でもLuminal BにおいてNuclear Grade(NG)3の割合は高かったが有意差を認めず、ホルモン受容体発現量も関連は認められなかった。結語:当院のKi-67 labeling indexはT、n、脈管侵襲などの解剖学的因子と関連するが、NG、ホルモン受容体発現量などの生物学的因子との関連は低かった。ホルモン受容体陽性・HER2陰性乳癌の治療決定においては、諸家の報告と同様に単独因子としてではなく、T、n、脈管侵襲、ER発現量、NGとともに総合判定の一助として用いる必要があると考えられる。また、今後の精度管理による変化、および長期予後との検討も必要と考えられた。

キーワード

臓器別:乳腺

手法別:バイオマーカー

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