演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

原発不明癌におけるバイオマーカーとしての循環腫瘍細胞の有用性の検討

演題番号 : O2-1

[筆頭演者]
小峰 啓吾:1 
[共同演者]
大塚 和令:1、柴田 浩行:1

1:秋田大学大学院医学系研究科臨床腫瘍学講座

 

【背景】大腸癌や乳癌、前立腺癌ではしばしば循環腫瘍細胞(circulating tumor cell, CTC)が血液中に検出される。CTCの臨床的意義は十分に確立されていないが進行癌患者の体内に存在する癌細胞をリアルタイムで採取、解析できる点で利点があり、予後予測だけでなく、新しい治療効果予測因子としての有用性が期待される。
原発不明癌はいくつかのサブタイプでは特定の治療に反応し長期生存が期待できるが、多くは標準的な薬物療法レジメンは存在せず予後不良である。画像所見や腫瘍マーカーなどが治療効果判定の材料として有意でない場合もあり、しばしば治療に難渋する。有用な治療効果予測因子が求められる。
【目的・方法】原発不明癌においてCTCがバイオマーカーとして有用であるかを検討するために、1)原発不明癌患者におけるCTCの検出頻度を調べる。2)原発不明癌の患者において、CTC数と治療効果の相関を調べる。
【結果】秋田大学病院腫瘍内科で治療された原発不明癌の5例(腺癌3例、小細胞癌1例、紡錘細胞癌1例)を解析中である。腺癌の1例はCTCが900個/7.5ml(EC(エピルビシン+シクロフォスファミド)療法開始直前)→4個/7.5ml(EC療法14日後)と著明な減少を認めた。治療前はDICの状態であったが症状改善し、EC療法を5コース継続した。5コース目投与前後でCTC数の増加(58個→66個)が認められたためレジメンを変更しドセタキセル療法を行ったが、CTC数は1000個/7.5mlと著増した。再びDICとなり、レジメンを変更し加療中である。
【考察】腺癌の症例では、多数のCTCが検出され、EC療法後に速やかにCTCの減少が認められた。EC療法を継続したがCTC数の増加、また腫瘍マーカーの上昇も認められ治療を変更したが再びDICとなった。全身状態や他の採血結果を鑑みると、CTCの増減は化学療法の効果を反映していると考えられ、CTCが原発不明癌の治療効果予測の一助となる可能性が示唆される。本会では現在解析中の5例のデータを供覧する。

キーワード

臓器別:その他

手法別:バイオマーカー

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