演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

術前化学療法を施行したtriple negative乳癌症例の検討

演題番号 : O19-4

[筆頭演者]
山口 茂夫:1 
[共同演者]
有賀 智之:1、大西 舞:1、小平 佳典:1、本田 弥生:1、井寺 奈美:1、堀口 和美:1、北川 大:1、宮本 博美:1、山下 年成:1、黒井 克昌:1

1:がん感染症センター都立駒込病院 乳腺外科

 

【背景】Triple negative 乳癌においては術前化学療法(NAC)後、pCRが得られた症例に関しては再発率が低いという報告があるが、再発における危険因子については報告が少ない。【目的】NACを施行したtriple negative症例について、再発の危険因子、予後不良因子を検討する。【方法】当科にて2001年3月1日~2009年12月までに術前化学療法(CEF4コース+DTX4コース)を施行開始したtriple negative 乳癌76例を後ろ向きに解析した。化学療法施行開始日を基準としたDFSをリンパ節転移の個数、術後放射線療法の有無、術前化学療法のcCR、pCRの有無、術前T分類にて比較した。なお、造影CT、エコーにて病変を認めないことをcCR、病理学的に残存する病変を認めないことをpCRと定義した。【結果】患者群は全例、女性。年齢は22~77歳、mean51.9歳。若年発症(40歳以下と定義)と非若年発症ではDFSに優位差は認めなかった。NAC終了時にcCRが得られた症例では優位にDFSの延長を認めた(p=0.014)。pCRが得られた症例でもDFSは優位に延長していた(p=0.023)。cPD、術後4個以上のリンパ節転移のある群は優位に再発率が高くDFSが短かった(p<0.05)。術前T分類(T2以上vsT1)、術後放射線療法の有無ではDFSに優位差は認めなかった。cCR、pCR症例では再発例はなく、全例生存中であった。再発症例は18例で、そのうち16例が再発後3年以内に死亡していた。cPDとなった症例は8例で、そのうち6例に再発を認めており、全例再発後、1年以内に死亡していた。【結論】Triple negative 乳がんにおいては、NACにてcCR、pCRが得られた症例は再発例はなく、cPDとなった症例では再発率が高く、再発後は早期に死亡している。NACに対するresonseは再発リスクと、再発した場合の予後予測因子となりうると考える。よってNAC中にcPDとなった症例に関してはよりintensiveの強い治療を今後検討していくこと、分子生物学的な治療対象を発見することで予後改善につながると考える。

キーワード

臓器別:乳腺

手法別:化学療法

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