演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

Luminal typeにおける腋窩リンパ節転移状況の検討

演題番号 : O19-3

[筆頭演者]
米山 公康:1 
[共同演者]
和田 徳昭:1、山内 稚佐子:1、康 裕紀子:1、岡田 淑:1

1:国立がん研究センター東病院 乳腺外科

 

【背景・目的】Luminal typeに対する治療は内分泌療法が主体となるが,リンパ節転移例では化学療法も推奨される.リンパ節転移状況はセンチネルリンパ節(SLN)生検およびリンパ節郭清により明らかになる.Luminal typeのリンパ節転移状況を後ろ向きに検討し,治療指針を考察した.【対象・方法】2002年2月から2012年6月まで当院で根治術を施行した臨床的cT1-2N0-1 Luminal type原発乳癌1210例を対象とした.術前薬物療法施行,非浸潤癌は除外した.T1-2N0 Luminal A(LA)870例,T1-2N1 LA 52例.T1-2N0 Luminal B(LB)258例,T1-2N1 LB 30例.さらにLBはLuminal B HER2陰性 Ki-67高値(LB HER2(-)),Luminal B HER2陽性(LB HER2(+))に分類し,腋窩リンパ節転移率,リンパ節転移個数を比較した.2群の比較はカイ二乗検定を用い,P<0.05で有意とした.【結果】cN0症例ではLAとLBのリンパ節転移陽性率はそれぞれ22.1%, 29.8%(P=0.01)でありLBで高率であった.リンパ節転移陽性率はT1腫瘍ではLAに比べLBで高率であった(18.1% vs 24.4%,P=0.01)が,T2腫瘍においてはLAとLBで差を認めなかった(29.7% vs 35.1%,P=0.26).リンパ節転移個数に関してはそれぞれ0.59個,0.88個(P=0.04)でLBが多かった.LBにおいてLB HER2(+)ではLAと比較してリンパ節転移個数に差はなかったが(0.59個 vs 0.71個,P=0.59),LB HER2(-)では差がみられた(0.59個 vs 0.96個,P=0.04).リンパ節転移個数は腫瘍の大きさによる差はなかった.cN0症例においてSLN生検を施行したのはLA 843例,LB 242例.SLN転移陽性率はそれぞれ21.1%,28.5%でありLBで高率であった(P=0.01).LBにおいてSLN転移陽性率はLB HER2(-) 30.5%,LB HER2(+) 24.0%であり,LB HER2(-)はLAと比して有意に高率であった(P=0.01)が,LB HER2(+)では差はなかった(P=0.55).cN1症例におけるリンパ節転移個数は全体ではLA 2.5個,LB 3.5個で差はなかった(P=0.21)が,LB HER2(-) 5.2個,LB HER2(+) 1.4個でありLB HER2(-)ではLAと比較して転移個数が多かった(P=0.01).【結語】cN0症例ではLBではLAと比較してリンパ節転移陽性率とリンパ節転移個数とも有意に多かった.cN1症例ではLB HER2(-)でのリンパ節転移個数が多かった.LB,なかでもLB HER2(-)はリンパ節転移状況が悪く,cN1症例では化学療法や術後照射の適応となる可能性が高いと考えられる.

キーワード

臓器別:乳腺

手法別:手術療法

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