演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

城南地区エリブリン使用実態アンケートの集計結果と有用性の検討

演題番号 : O18-3

[筆頭演者]
沢田 晃暢:1 
[共同演者]
木谷 哲:1、緒方 秀昭:1、松井 哲:1、竹田 泰:1、日野 眞人:1、増田 亮:1、井石 秀明:1、木下 雅雄:1、町村 貴郎:1、針原 康:1、岡本 康:1、大石 陽子:1、吉田 一成:1、館花 明彦:1

1:城南地区ハラヴェンカンファレンス

 

【背景と目的】新規微小管阻害薬エリブリンが2011年7月より手術不能又は再発乳癌に対し新たに使用可能となり,約1年6ヶ月が経過した。今回,東京都城南地区における実臨床下でのエリブリンの有効性,安全性を検討するため,使用実態アンケートを実施し,後方視的に解析した。【方法】城南地区の医療機関を対象に,エリブリンを投与した患者について,基本情報として(1)年齢(2)Subtype(HR,HER2)(3)病巣(4)前治療数(手術不能又は再発に対する化学療法),治療情報として (1)最良効果(2)治療期間(3)減量(休薬含む)の実施(4)有害事象(Grade3/4の好中球減少,FN,末梢神経障害,疲労)を調査した。【結果】15施設,計101例のアンケートを収集した。[患者背景]年齢は60歳代:34.7%と一番多かった。Subtypeは,HR+/HER2-(以下,Luminal):57.4%と一番多く,HR-/HER2-(以下,Triple negative):28.7%,HR+/HER2+及びHR-/HER2-:各5.9%,不明:2.0%だった。前治療数は,0レジメン:11.9%,1レジメン:12.9%,2レジメン:9.9%,3レジメン以上:65.3%で,前治療歴の濃厚な患者が多かった。[最良効果]CT評価が実施された60例について,CR:1.7%,PR:23.3%,SD:40.0%,ORR(CR+PR):25.0%,DCR(CR+PR+SD):65.0%で,国内第2相試験と同等であった。Subtype別では,LuminalはORR:29.4%,DCR:73.5%,Triple negativeはORR:22.2%,DCR:55.6%で,両群に大きな差は無く,Triple negativeでも半数以上で病勢維持が可能であった。前治療数別では,2レジメン以下はORR:36.4%,DCR:77.3%,3レジメン以上はORR:18.4%,DCR:57.9%で,ORRは2レジメン以下で高い傾向だが,3レジメン以上でも半数以上の患者で病勢維持が可能であった。[治療期間]全治療期間中央値(95%CI)は,83日(70-105)であった。Subtype別では,Luminal:94日(63-146),Triple negative:72日(28-147)で,両群に差は無かった。前治療数別では,2レジメン以下:147日(72-203),3レジメン以上:73日(63-91)で,2レジメン以下で長かった。[安全性]減量(休薬含む)は62.0%に実施されており,国内第2相試験と同等であった。有害事象は,Grade3/4の好中球減少:21.0%,FN:2.0%,末梢神経障害:12.0%,疲労:16.0%で,忍容性は比較的良好であった。[結語]エリブリンは,実臨床下においても有効性,忍容性は良好であることが示唆された。しかしながら,早期治療ラインやTriple negative,HER2+の患者に対する使用経験は少なく,更なる情報集積が必要である。

キーワード

臓器別:乳腺

手法別:化学療法

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