演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

胃癌腹膜播種による消化管閉塞に対する積極的な消化管ドレナージと薬物療法の比較検討

演題番号 : O140-4

[筆頭演者]
島崎 朝子:1 
[共同演者]
山口 健太郎:1、宮木 陽:1、臼田 敦子:1、村山 実:1、浅香 晋一:1、島川 武:1、吉松 和彦:1、塩澤 俊一:1、勝部 隆男:1、成高 義彦:1

1:東京女子医科大学東医療センター外科

 

【はじめに】化学療法の進歩により,胃癌腹膜播種の予後も延長されつつあるが,最終的に播種による消化管閉塞を経験することも多い.終末期の状態でもあるため,手術または経鼻イレウスチューブによる減圧処置等はQOLの点からも躊躇することが多く,治療には症状緩和の目的でオクトレオチド(商品名:サンドスタチン)の持続投与を用いることが一般的である.一方,最近では大腸ステントおよび内視鏡を用いた経皮的ドレナージが比較的簡単に行われるようになり,腹膜播種による消化管閉塞の治療として当科でも積極的に施行している.今回,このような積極的な減圧処置と従来のオクトレオチドによる薬物療法を比較検討したので報告する.【対象】2008年9月から2013年3月までの間に胃癌腹膜播種により消化管閉塞を呈した15例(年齢中央値63歳,男性7例,女性8例)を対象とした.これらをオクトレオチド(300ug/日)のみ投与の10例(O群)と大腸ステントおよび内視鏡を用いた経皮的ドレナージによる積極的減圧処置の5例(D群)(PTEG 1例,PEG-Jカテーテル2例,大腸ステント2例)に大別し,治療経過,一時帰宅の有無,消化管閉塞症状発症からの生存期間を検討した.なお,D群の3例にオクトレオチドを併用した. 【結果】O群におけるオクトレオチド使用日数は中央値19日間(8-38日間)で,退院できた症例はなく,閉塞症状発症からの生存期間中央値は43日(10-58日)であった.一方,D群では大腸ステント挿入の1例を除き,少量の経口摂取が可能となり,4例で一時退院が可能であった.また,閉塞症状発症からの生存期間中央値は175日(139-251日)で,O群と比し,有意に生存期間の延長を認めた(log-rank test, p=0.005).【結語】胃癌腹膜播種による消化管閉塞に対する積極的な減圧処置は,QOLの改善および生存期間の延長に寄与することが示唆された.

キーワード

臓器別:胃・十二指腸

手法別:緩和医療

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