演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

当院におけるがんリハの取り組みとその効果(病棟担当制は入院期間を短縮させる)

演題番号 : O139-5

[筆頭演者]
中木 哲也:1 
[共同演者]
影近 謙治:2

1:金沢医科大学病院 リハビリテーションセンター、2:金沢医科大学病院 リハビリテーション科

 

【はじめに】2010年の診療報酬改定において,がん患者リハビリテーション(以下がんリハ)料が新設され,当院でも2012年5月よりがんリハ料の施設基準を取得した.がんリハを院内で展開するにあたり,まず血液免疫内科病棟に担当がんリハスタッフを配置し,病棟での従来の運動療法に加え,予防的なアプローチや他職種との関わり,退院調整などを積極的に取り組んでいる.今回,当院でのがんリハの取り組みを紹介するとともに,がんリハ導入前・後における現状を調査し,その効果について報告する.【対象と方法】2010~2012年の3年間で,血液免疫内科で入院治療を行ったがん患者を対象とした.2010~2011年度のがんリハ対象患者をがんリハ導入(以下導入)前群,2012年度のがんリハ対象患者を導入後群とした.調査内容は,入院期間,リハビリ指示日,他職種検討会(以下検討会)回数,自宅復帰率と各職種におけるアンケート調査を行った.なお2群間の比較は独立2群の差の検定を行い,有意水準を5%とした.【結果】血液免疫内科からのリハビリ指示数は,2010~2011年度では97件,2012年度では110件であり,その内がんリハ対象者は,導入前群71名,導入後群82名であった.導入前・後群のそれぞれの平均値は,年齢では73.0±11.4歳・66.7±16.7歳,入院期間では101.1±89.0日・64.3±51.9日,リハビリ指示日では31.2±48.5日・14.3±21.4日であり,全てにおいて有意差(p<0.01)を認め,自宅復帰率は,71.6%・76.6%であった.また検討会の回数では19回・95回と増加を認めた.【考察】当院ではがんリハ開始にあたり,病棟担当がんリハスタッフを中心に段階的な介入を行ってきた.病棟を中心としたがんリハを行うことで,他職種との連携が深まり,早期離床や予防を含めたがんリハの必要性において理解が得られたと考えられる.また検討会などで治療方針や問題点の整理,さらには患者の要望を聞き入れながら,看護や運動療法,病棟生活の自立および維持に向けた介入,早期より退院時支援に向けた取り組みを行うことは非常に有効であり,今回の結果の要因になったと考えられる.今後,更なるがんリハの取り組みの改善,患者の要望や生活の質の改善を目指し,当院でのがんリハ体制を整えていきたい.

キーワード

臓器別:造血器・リンパ

手法別:リハビリテーション

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