演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

若年子宮内膜癌・子宮内膜異型増殖症に対するMPA療法の治療成績

演題番号 : O138-4

[筆頭演者]
田中 良道:1 
[共同演者]
寺井 義人:1、芦原 敬允:1、川口 浩史:1、前田 和也:1、劉 昌恵:1、中村 路彦:1、藤原 聡枝:1、兪 史夏:1、田中 智人:1、恒遠 啓示:1、金村 昌徳:1、大道 正英:1

1:大阪医科大学

 

【目的】近年の晩婚化や子宮内膜癌の増加に伴い、今後妊孕能温存を希望する子宮内膜癌症例が増加する事が予想される。強い挙児希望がある異型内膜増殖症例や筋層浸潤のないG1類内膜癌症例に対しては保存的なホルモン療法が選択肢となりえる。しかしその治療の特殊性から治療内容や期間、成績に関しては施設間のばらつきがあり、十分なエビデンスが蓄積されているとは言い難い。そこで今回当科でMPA (medroxyprogesterone acetate)療法を施行した症例の治療成績や妊娠成績について後方視的に検討した。【方法】子宮温存療法を希望し、MPAを投与した筋層浸潤を認めない子宮内膜癌G1 25例と子宮内膜異型増殖症(複雑型)16例を対象に合併症、奏効率、再発率、妊娠成績について解析した。MPA投与量は400mgあるいは600mgとし、4-6週毎に子宮鏡検下の内膜細胞診・生検を行い、異常所見の消失をもって治癒および投与終了とした。【結果】患者平均年齢は35.0歳、平均BMI値は25.1であった。MPA投与による有害事象として1例で肝機能異常と低K血症を認めた。MPA投与により病変が消失した症例は内膜癌で18/25例(72.0%)、異型内膜増殖症15/16例(93.7%)であった。消失した内膜癌18例の内11例(61.1%)で、また異型内膜増殖症15例の内5例(33.3%)で再発を認めた。再発までの期間の平均は内膜癌で25.5か月、異型内膜増殖症で77.0か月であった。再発がなく妊娠を試みた17例中6例(治療終了からの平均期間26.7か月)で妊娠が成立した。病変が存続あるいは再発し、子宮摘出を行った12症例中3例に筋層浸潤を認めた。子宮摘出症例で再発症例はなく全例経過良好である。【総括】MPA療法の奏効率は比較的高いが再発率も高く、また長期間にわたる厳重な管理が必要である。再発症例では筋層浸潤も存在する事からMPA療法の選択には慎重を要する。

キーワード

臓器別:子宮

手法別:内分泌・ホルモン療法

前へ戻る