演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

肝細胞癌におけるvolume reduction surgery

演題番号 : O135-4

[筆頭演者]
落合 高徳:1 
[共同演者]
松村 聡:1、伴 大輔:1、入江 工:1、工藤 篤:1、中村 典明:1、田中 真二:1、田邉 稔:1

1:東京医科歯科大

 

背景:肝細胞癌に対する治療は、手術(OPE)、ラジオ波焼灼術(RFA)、肝動脈塞栓術(TACE)、肝動注化学療法(HAI)、全身化学療法(SC)、肝移植と、他の消化器癌と比較して多岐に富んでいる。我々は多岐の治療選択を持つ肝細胞癌におけるvolume reduction surgeryの有効性について、治療成績を検討した。対象:2006年から2012年の7年間に当科で肝切除を施行した406例中、volume reduction surgeryを行った19例についてretrospectiveに治療効果を検討した。結果:症例は男性:女性が17:2例、年齢は30-81歳(平均: 59歳)、背景肝はHBV:HCV:non-B non-Cが6:6:7例だった。当院での肝切除以前に肝細胞癌に対して前治療が行われていた症例(前治療群)が12例、初回治療(初回治療群)が7例で、前治療群には集学的治療がすでになされており、TACE:10例、RFA:6例、HAI:4例、TAI:4例、OPE:2例、SC:6例だった。また肝細胞癌の診断から当院での手術までの期間は、前治療群では1-68カ月(平均21.5カ月)だった。肝機能は肝障害度A:Bが14:5例、Child-Pugh Score A:Bが18:1例だった。術前診断での腫瘍の個数は0:1-3:4<個が各々1:15:3例だったが、術後診断での個数は0:1-3:4<個が0:13:6例だった。術式は、2区域以上の肝切除9例、区域切除2例、亜区域切除2例、部分切除6例を施行、volume reduction surgery後の腫瘍は、肝内遺残9 例、腹膜播種3例、リンパ節転移2例、肝内+門脈内遺残2例、肝内+リンパ節転移2例、肝内遺残+肺転移1例だった。術後治療を始める前にbest supportive careになった2例と高齢であったことより後治療を行わずに51カ月生存した1例を除いて術後治療が行われており、術後生存期間は2-69カ月(平均21カ月)で、術後2年以上の生存例は7例、5年生存例も1例認めた。考察:術前治療群と初回治療群の2群に分類、治療成績を検討したが、volume reduction surgery後の生存期間に差は認められなかった(22カ月:20カ月)。また、年齢(60歳)、背景肝、AFP(500ng/ml)、PIVKA-II(1000mAU/ml)、肝障害度、臨床病期分類、腫瘍の遺残形式と生存期間との関連性を検討したが、腫瘍の遺残形式別生存期間は肝内遺残のみ(23カ月)、腹膜播種のみ(25カ月)、リンパ節転移のみ(35カ月)で長期だったのに対し、複数の遺残形式(9カ月)と短期の傾向を認めた。

キーワード

臓器別:肝臓

手法別:手術療法

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