演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

Stage IVa肝細胞癌に対する手術成績

演題番号 : O135-3

[筆頭演者]
内山 秀昭:1 
[共同演者]
永田 茂行:1、立石 雅宏:1、奥山 稔朗:1、是永 大輔:1、竹中 賢治:1

1:福岡市民病院 外科

 

【目的】Stage IVa肝細胞癌は大きく肝癌破裂症例と高度進行症例(腫瘍径2cm超、腫瘍個数2個以上、脈管浸潤あり)に分けられる。破裂症例に対する肝切除は破裂に伴う癌細胞播種による早期の再発、および出血に伴う肝機能の不安定さが問題となる。一方、高度進行症例に対する肝切除は必然的に大きな切除肝重量となり、さらに脈管浸潤に伴う肝内再発が危惧される。今回、当院におけるStage IVa肝細胞癌に対する肝切除成績を破裂症例と高度進行症例に分け検討した。【方法】2004年11月から2013年3月までに、当院にて肝細胞癌の根治を目的として初回肝切除を行った214例の内、術前の画像診断でStage IVaと診断された21例を対象とした。この21例を破裂群(R群、n = 7)と高度進行群(A群、n = 14)に分け、手術合併症、無再発生存率、生存率を比較検討した。背景肝はR群でNBNC 4例、B型1例、C型2例で、A群でNBNC 5例、B型6例、C型3例であった。【成績】R群では7例中6例でまず血管塞栓術を行い、肝機能が安定した後に手術を行った。R群では2区域切除以上の大量肝切除が2例、1区域切除が5例で、A群では2区域切除以上が10例、1区域切除が4例であった。Clavien分類grade 3以上の合併症はR群で14%、A群で29%に認められた。術後の肝不全に伴うmortalityはR群で1例(14%)、A群で3例(21%)に発生し、全例で2区域切除以上の大量肝切除後であった。6か月、1年、3年無再発生存率はR群で63%、42%、0%、A群では36%、0%、0%で(P = 0.101)、再発部位は全例で残肝に認められ、肺1例、骨1例、腹膜播種1例であった。1年、3年、5年生存率はR群で86%、86%、0%、A群で12%、0%、0%で(P = 0.016)であった。【まとめ】同じStage IVaでも破裂症例の術後成績は良好で、高度進行症例では術後超短期に再発し、大量の肝切除を伴うことから術後のmortalityも高く成績は不良であった。【結語】Stage IVa肝細胞癌に対する肝切除は破裂症例でも切除可能であれば比較的良好な予後が期待されるため切除が推奨され、高度進行症例では切除を行っても術後短期間で再発し、高度な手術侵襲を伴うことから、手術適応は慎重に決定されるべきであると考えられた。

キーワード

臓器別:肝臓

手法別:手術療法

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