演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

肝癌に対する安全な鏡視下肝切除術の適応拡大への工夫

演題番号 : O134-5

[筆頭演者]
谷合 信彦:1 
[共同演者]
吉田 寛:2、吉岡 正人:1、川野 陽一:1、清水 哲也:1、上田 純志:1、高田 英志:1、真々田 裕宏:1、内田 英二:1

1:日本医科大学 消化器外科、2:日本医科大学多摩永山病院 外科

 

【はじめに】鏡視下肝切除術は、近年劇的に発展、普及している。その導入と適応拡大には、腹腔鏡補助下(HLR)、 用手補助下(HALS)、完全鏡視下(PLPR)手技の特性を生かした使い分けと習熟度合いに応じた移行が重要と考える。今回、肝癌に対する安全な鏡視下肝切除術の適応拡大に向けての工夫と取り組みを検討した。【対象と方法】1999年~2012年まで75例に鏡視下肝切除術を行った。PLPR 58例、HALS 3例、HLR 14例で、対象は肝細胞癌 45例、転移性肝癌 18例, その他12例であった。術式、術後入院日数、出血量、手術時間などを開腹肝切除症例480例と比較検討した。【結果】鏡視下肝切除術式は部分切除 55例(73.3%) (vs 開腹肝切除術200例(41.7%))、外側区域切除術 13例、葉切除以上3例(4%) (vs114例(23.8%))で、鏡視下肝切除術式は有意に部分切除が多く、葉切除以上は少なかった。術後入院日数10日vs14日、術中出血量392ml vs 1075ml、手術時間310min vs 320minで、入院日数、出血量は有意に低値であった。鏡視下肝切除術のうちHLRは右肝切除、S4a+5切除などに、HALSは後区域切除術、脈管に接した腫瘍、上腹部切開歴症例、PLPRは左肝切除、左葉切除、部分切除に適応があると考えられる。術前画像診断での手術戦略、術中の患者・術者のポジション、術野の展開、肝離断時の出血コントロール、脈管処理が重要であり、種々の工夫により適応は拡大されてきている。【結語】鏡視下肝切除術は、低侵襲手術として確立しつつある。そして、PLPRへ適応も拡大していくと考えられる。Step upによる手技の習熟と病態に合う術式選択、デバイス・手技の改良と工夫が重要である。

キーワード

臓器別:肝臓

手法別:内視鏡手術

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