演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

肝腫瘍を対象とした類似画像検索システムの開発と臨床的有用性の検討

演題番号 : O134-1

[筆頭演者]
遠藤 正浩:1 
[共同演者]
新槇 剛:2、森口 理久:2、朝倉 弘郁:1、上坂 克彦:3

1:静岡県立静岡がんセンター 画像診断科、2:静岡県立静岡がんセンター IVR科、3:静岡県立静岡がんセンター 肝胆膵外科

 

[はじめに]当センターは、富士フィルム(株)との共同研究「次世代画像診断ネットワークシステム」から、肺結節(CT画像)を対象とした類似画像検索システムを開発し、製品化した。今回、新たに肝腫瘍(CT画像)を対象とした類似画像検索システムを開発し、その臨床的有用性について検討した。[対象と方法]当センターの倫理審査委員会の承認の下に、CT画像、診断レポート、確定診断結果からなる肝腫瘍の症例データベース(以下DB)を構築した。症例DBの内訳は、肝細胞癌136例、転移性肝癌104例、胆管細胞癌15例、嚢胞37例、血管腫89例、その他7例(AP Shunt、FNHなど)の計388例である。この症例DBを用いて、PACS端末上で動作する、類似画像検索システムを開発した。今回開発したシステムは、1)検索対象領域の抽出:医師が診断したい症例のCT画像で特徴的と考える断面の病変部を、PACS端末の画面上で指定する。指定された病変部の情報を元に、システムは半自動で病変の大きさ・範囲の抽出を行う。2)類似度の算出:抽出された病変領域に対して、検索に必要なCT画像の特徴量を算出する処理を行い、同様の処理によって症例DBに登録された症例の特徴量とを比較し、類似度を算出する。3)類似症例の検索:得られた類似度を元に検索を行い、その高い順に10症例のサムネイルCT画像が画面に表示される。医師はそのCT画像から、その症例データの内容を確認することができる。というものである。本システムの臨床的有用性の評価として、テスト症例20例(肝細胞癌8例、転移7例、胆管細胞癌1例、血管腫3例、嚢胞1例)を用いて、5名の被験者で、1)視覚的に類似した症例を検索できたか、2)検索された症例は医師が考える診断とどの程度一致しているかについて、それぞれ3段階で評価した。[結果]視覚的類似性の評価においては、検索結果10例中、7.51±2.47例(平均±標準偏差)で類似していると判断され、やや類似しているが1.53±0.66例であった。医師が考える診断とどの程度一致しているかの評価では、7.07±2.45例で一致していると考えられ、1.67±2.09例で一致していないと考えられた。鑑別診断と考えられる症例が0.96±1.01例検索された。[結語]肝腫瘍を対象とした類似症例検索システムは、視覚的に類似した症例を検索でき、CT診断をサポートできることが期待される。

キーワード

臓器別:肝臓

手法別:画像診断(イメージング)

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