演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

通常型膵癌に対する術後補助および再発治療に対する戦略

演題番号 : O130-2

[筆頭演者]
前村 公成:1 
[共同演者]
新地 洋之:2、又木 雄弘:1、蔵原 弘:1、川崎 洋太:1、出先 亮介:1、飯野 聡:1、迫田 雅彦:1、上野 真一:3、高尾 尊身:4、夏越 祥次:1

1:鹿児島大学消化器・乳腺甲状腺外科 、2:鹿児島大学保健学科、3:鹿児島大学臨床腫瘍学、4:鹿児島大学フロンティアサイエンス研究推進センター

 

【目的】膵癌の切除後補助療法に対する有効性が次第に明らかになってきたが、同時に薬剤選択や投与方法については多くの議論がある。当科切除膵癌における術後補助療法および術後再発に対する治療について検討した。【方法】1)対象は1975年以後の当科入院膵癌症例586例中、切除を行った症例151例とした。術後補助化学療法内容ならびに治療ごとの生存期間を比較した。2)再発を確認できた90例の再発時期、再発形式、再発後の治療方法ならびに成績について検討した。【成績】結果1)全体のpStage(TNM分類)内訳は0:1例、IA/B:15例(9%)、IIA:36例(23.8%)、IIB:65例(43%)、III:10例(6.6%)、IV:24例(16%)であった。術後補助療法は75例に施行した。第一選択薬はGEM単独31例、TS-1単独22例、GEM+TS-1併用2例、5-FU 系薬剤(UFT、フトラフール等)17例、その他3例であった。補助療法施行群のmedian survival time(MST)は22.8カ月で、未施行例13.9カ月より有意に長かった。GEMまたはTS-1使用症例ではMST27.3カ月とさらに延長し、TS-1第一選択群ではより良好な傾向を示した。2001年前後の比較ではMSTで前7.8カ月、後27.8カ月と有意な差を認めた。結果II):初再発形式は単独再発部位が肝(31%)、リンパ節(15%)、局所(13%)、腹膜(12%)、肺(7%)の順で、多発再発は22%であった。無再発期間の最短は多発型(平均8カ月)で、最長が腹膜播種単独型(平均18.2カ月)であった。再発後生存期間は最短が多発型(平均5.3カ月)で、最長が肺単独型(平均15.7カ月)であった。再発治療では肝・リンパ節・局所の単独型と多発型は治療群で生存期間が有意に改善したが、腹膜播種単独型に対する改善効果はなかった。【結論】膵癌切除例に対するGEMまたはTS-1による術後補助療法は生存率の改善に寄与し、特にTS-1の導入方法が重要である。肝、リンパ節、局所の単独再発に対する積極的な追加治療は有用と考えられるが、腹膜播種再発に対する新たな戦略が必要である。

キーワード

臓器別:膵臓

手法別:化学療法

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