演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

切除可能胆管癌に対する術前化学放射線療法 -II相試験中間解析の結果

演題番号 : O129-6

[筆頭演者]
片寄 友:1,3 
[共同演者]
中川 圭:1,3、吉田 寛:3、林 洋毅:3、森川 孝則:3、水間 正道:3、元井 冬彦:3、江川 新一:3、海野 倫明:2

1:東北大学大学院医学系研究科 統合癌治療外科、2:東北大学大学院医学系研究科 消化器外科、3:東北大学病院 肝胆膵外科

 

【目的】胆管癌は、局所制御により予後向上を図れる癌であるが、腫瘍の近傍には肝動脈あるいは門脈、さらには肝および膵が隣接し、宿主側因子の面から根治切除が困難な場合がある。そこで、われわれは局所の制御を目的として放射線療法に期待して、切除企図症例に対して術前化学放射線療法(Neoadjuvant chemoradiation therapy for cholangiocarcinoma:以下NACRAC) を施行している。今回われわれは、現在施行中のII相試験の中間解析から、NACRACの安全性を検討し、その効果に対してほぼ同時期の症例を比較検討した。【方法と対象】NACRACのレジメは、体外照射を45Gyと塩酸ゲムシタビン(600mg/m2)である。II相試験は2008年より施行されており、主要評価項目は組織学的根治度、副次的評価項目は、安全性や組織学的効果などとした。今回の対象はNACRAC群22例であり、比較対象とした症例は2008年1月より術前治療を施行せず手術企図され開腹した156例とし、そのうち141例が切除された。【結果】NACRAC群で17例切除され(4例非切除)、対象群では141例(15例試験開腹)が切除された。周術期因子として出血量、手術時間、術後在院日数を中央値で検討すると、NACRAC群ではそれぞれ1426ml、618分、30日で、対象群はそれぞれ1486ml、622分、31日で、両群に差は無かった。また、術後の合併症として肝不全、Surgical Site infection(SSI)、胆管空腸縫合不全を検討したが、両群に差は無かった。 1例が術後に膵癌と診断されたため、この1例を除いて非切除4例を含む全21例で主要評価項目のpCurA+Bについて検討するとNACRAC群が13例(13/21例、62%)であった。一方対照群(sStageIII, IVのみ)では36例(36%、)であり有意にNACRAC群が良好であった(p<0.05)。【結語】II相試験中間解析からNACRACは現時点では安全と考えられ、組織学的治癒率は向上しており試験継続と判断した。今後、再発率の結果を踏まえ集学的治療としての術前化学放射線療法の位置付けを考えていく予定である。TRIAL REGISTRATION: UMIN Clinical Trials Registry (UMIN-CTR) UMIN UMIN000000992 and UMIN000001754

キーワード

臓器別:胆嚢・胆道

手法別:集学的治療

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