演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

初回再発Low grade, Ta筋層非浸潤性膀胱癌に対するBCG膀注療法の意義

演題番号 : O126-5

[筆頭演者]
小林 裕章:1 
[共同演者]
菊地 栄次:1、前田 高宏:2、田中 伸之:1、松本 一宏:2、浅沼 宏:1、宮嶋 哲:1、中川 健:1、中村 聡:2、大家 基嗣:1

1:慶應義塾大学医学部 泌尿器科学教室、2:東京都済生会中央病院 泌尿器科

 

【目的】再発筋層非浸潤性膀胱癌は再発のタイミング,前治療効果の有無を問わず中リスク群以上として取り扱われ,BCG膀注療法もしくは必要に応じ膀胱全摘術が推奨されている.本研究では,初回再発Low grade Ta腫瘍に着目しBCG膀注療法の意義につき検証した.【方法】過去30年間に慶應義塾大学病院及び済生会中央病院で経験した初発筋層非浸潤性膀胱癌868例のうち,初回再発(1st rec.)時に腫瘍形式がTaG1-2を呈した198例を対象とした.1st rec.に対するBCG膀注施行の有無がその後の再発(2nd rec.)予防に与える影響について検討した.【結果】1st rec.時点を起点とすると平均観察期間は80.9ヶ月であった.初発時の腫瘍形式はTaG1-2が139例(70.2%),TaG3 or T1が50例,CISが9例であった.また初発時にBCG膀注を施行した症例は68例であった.全198例のうち1st rec.に対してBCG膀注を施行した症例(1st rec. BCG治療群)は102例(51.5%)であった.2nd rec.は91例に生じ,1st rec. BCG治療群において44例,無治療群において47例であった.3年,5年非2nd rec.率は1st rec. BCG治療群においてそれぞれ61.9%,56.3%,無治療群においてそれぞれ54.2%,41.5%で,有意差を認めなかった(p=0.202).2nd rec.時の腫瘍形式の内訳はTaG1-2が58例(63.7%),TaG3 or T1が25例,CISが7例であった.初発腫瘍から2nd rec.まで全てTaG1-2を呈した症例は91例中43例(47.3%)であった.また,初発後4ヶ月以内に1st rec.を認めた症例(Early rec.群;19例)と非Early rec.群(179例)を比較すると,Early rec.群の1年,3年の2nd rec.再発率はそれぞれ85.9%,60.5%, 非Early rec.群では57.9%,35.5%であり有意差を認めた(p=0.012).またEarly rec.は独立した2nd rec.の予測因子であった.【結論】以上より,(1)初発low grade Ta症例の約50%はその後もlow grade Ta形式で再発する,(2)再発low grade Ta腫瘍に対するBCG膀注療法はその後の再発予防に寄与しない可能性,(3)1st rec.の時期が早い再発low grade Ta腫瘍はその後にも再発を生じやすいことが検証された.

キーワード

臓器別:腎・尿路・膀胱

手法別:免疫療法

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