演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

筋層浸潤性膀胱癌に対する術前MVAC療法の第3相試験:JCOG0209

演題番号 : O125-5

[筆頭演者]
藤本 清秀:1 
[共同演者]
北村 寛:2、塚本 泰司:2、舛森 直哉:2、柴田 大朗:3、藤元 博行:4、平尾 佳彦:1、北村 康男:5、冨田 善彦:6、鳶巣 賢一:7、庭川 要:7、内藤 誠二:8、江藤 正俊:9、筧 善行:10

1:奈良県立医大・医・泌尿器科学、2:札幌医大・院医・泌尿器科学、3:国立がん研究セ・JCOGデータセ、4:国立がん研究セ・中央病・泌尿器科、5:新潟県立がんセ・新潟病・泌尿器科、6:山形大・院医・腎泌尿器外科学、7:静岡がんセ・泌尿器科、8:九州大・院医・泌尿器科学、9:熊本大・院医・泌尿器病態学、10:香川大・院医・泌尿器科学

 

【目的】筋層浸潤性膀胱癌(MIBC)の予後改善を目的とした術前MVAC療法+膀胱全摘除術(NAC群)の有効性と安全性を、膀胱全摘除術単独療法(RC群)とのランダム化比較試験により評価した。【対象と方法】対象は20-75歳のMIBC(T2-4aN0M0)患者。MVAC療法はメソトレキセート30 mg/m2(day1、15、22)、ビンブラスチン3 mg/m2(day2、15、22)、ドキソルビシン30 mg/m2(day2)、シスプラチン70 mg/m2(day2)を4週1コースとして2コース繰り返した。Primary endpointは全生存期間、secondary endpointsは無増悪生存期間、手術合併症発生割合、術前MVAC療法の有害事象発生割合、病理学的腫瘍非残存割合(pT0割合)、QOLとした。割付調整因子は施設と臨床病期で、予定登録数は片側alpha=0.05、検出力80%の設定でRC群の5年全生存割合45%に対してNAC群が57%を上回るか検証するために各群180例とした。【結果】2003年3月に登録開始したが、登録数が予定を下回り2009年3月にRC群66例、NAC群64例で登録中止となった(28施設)。事前計画による登録中止後の第2回中間解析では5年全生存割合はRC群62.4%、NAC群72.3%で統計学的有意差はなかった(ハザード比0.65、多重性調整99.9%CI 0.19-2.18、層別ログランク片側p値0.07)。しかし、日常診療でゲムシタビン+シスプラチン療法が既にみなし標準となっており効果・安全性評価委員会より結果の早期公表を勧告された。5年無増悪生存割合はRC群56.4%、NAC群69.1%であった(片側p=0.04)。有害事象は、RC群で術後リンパ瘻が多く(RC群12.3% vs. NAC群1.7%)、NAC群では縫合不全が多かった(RC群1.5% vs. NAC群12.1%)。術前MVAC療法中の有害事象(G3以上)は、好中球減少(87.3%)、食欲不振(28.6%)、悪心(21.4%)、発熱性好中球減少(17.9%)、貧血(14.3%)の順に多くみられた。pT0割合は、RC群の9.4%に対し、NAC群では34.4%と高かった(p=0.001)。【結論】MIBCに対するMVAC療法による術前化学療法が有望であることが示された。

キーワード

臓器別:腎・尿路・膀胱

手法別:臨床試験

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