演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

転移性腎癌患者に対するsorafenibとinterferon-α併用療法の多施設共同第II相試験

演題番号 : O125-2

[筆頭演者]
江藤 正俊:1 
[共同演者]
和田 孝浩:1、平尾 佳彦:2、三田 耕司:3、荒井 陽一:4、木村 剛:5、立神 勝則:6、篠原 信雄:7、樋之津 史郎:8、内藤 誠二:6

1:熊本大院生命泌尿器、2:奈良県立医科大泌尿器、3:広島市立安佐市民病泌尿器、4:東北大院医泌尿器、5:日本医科大泌尿器、6:九州大院医泌尿器、7:北海道大院医腎泌尿器外、8:岡山大病新医療研究開発セ

 

背景 進行腎癌患者に対してtyrosine kinase inhibitors(以下TKI)やmammalian target of rapamycin inhibitors(以下mTORi)が本邦でも既に5剤承認され、注目を集めているが、我々はその限界も認識しつつある。分子標的薬の抗腫瘍効果を増強する目的で、分子標的薬を用いた逐次療法や併用療法が考案されているが、併用療法では、sorafenibにinterferon-α(IFN-α)を併用することで、抗腫瘍効果の上乗せが欧米の転移性腎癌患者や(J Clin Oncol 25:3288-95, 2007)、我々のマウスモデルで示されている(J Urol 184:2549-56, 2010)。その上、サイトカイン時代における本邦の転移性腎癌患者の予後は非常に良好であった(Eur Urol 57:317-25, 2010)。以上を鑑みて、未治療転移性腎癌患者に対するsorafenibとinterferon-α併用療法の多施設共同第II相試験を本邦にて施行した。方法 本試験では組織学的に淡明細胞癌を有する20歳以上、ECOG PS 0-1、内臓機能に問題のない転移性腎癌患者に対して仮登録を行い、欧米のリコンビナント製剤ではなく、本邦で広く用いられている天然型IFN-α 300万単位を週3回で2週間投与し、IFN-αを投与可能な患者を本登録して、sorafenib (400mg, bid)の経口投与を上乗せする形で開始した。主要評価項目はRECIST v1.0を用いた併用療法の奏効率(CR+PR)、副次的評価項目は併用療法のdisease control rate (CR + PR + SD)、無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)、安全性である。結果 2009年7月から2012年7月までに53例が仮登録され、51例が最終的にsorafenibとinterferon-α併用療法に本登録された。9例を登録後不適格判明あるいはプロトコール不遵守のため解析対象から除外した。解析対象42例の性別は男性35例、女性7例、年齢の中央値は64.5歳(37-78)、PSは0が37例、1が5例であった。主要評価項目の奏効率は26.2% (11/42) (CR 1, PR 10)であった。副次評価項目のOS、PFSについては2013年7月末の段階で最終解析を行う。頻度の高い有害事象は手足症候群、倦怠、皮疹、下痢であった。併用療法に伴う有害事象の有意な上昇や想定外の有害事象は認められなかった。結語 以上の結果はsorafenibとinterferon-α併用療法が安全且つ有用であり、この併用療法が未治療転移性腎癌患者の治療のオプションとなり得ることを示すものである。

キーワード

臓器別:腎・尿路・膀胱

手法別:臨床試験

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