演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

転移性腎癌に対するTKI不応例の2次治療、TKI使用群とmTORi使用群の比較

演題番号 : O125-1

[筆頭演者]
深沢 賢:1 
[共同演者]
滑川 剛史:1、佐藤 陽介:1、高木 公暁:1、大關 孝之:1、小林 将行:1、小丸 淳:1、巣山 貴仁:2、二瓶 直樹:2、市川 智彦:2、植田 健:1

1:千葉県がんセンター 前立腺センター 泌尿器科、2:千葉大学大学院医学研究院泌尿器科

 

【目的】転移性腎癌症例に対する初回分子標的治療薬としてチロシンキナーゼ阻害薬(TKI)を使用した後に、2次治療として他のTKIを使用した群とmTOR阻害薬(mTORi)を使用した群での臨床的特徴と生存率の比較検討を行った。【対象】千葉県がんセンターにおいて2005年2月から2013年5月の間に、転移性腎癌に対する初回分子標的治療薬としてTKIを使用後に2次治療として他の分子標的薬を使用し得た44例を対象とした。全例で投薬前に腎摘をされており、2次治療がTKIであった群(T群)は28例、mTORiであった群(M群)は16例であった。【結果】年齢の中央値はT群61.5(37-78)歳、M群67.5(54-79)歳。初診時M1症例はT群14例(50%)で、M群8例(50%)。淡明細胞癌の割合はT群で27例(96%)、M群15例(94%)。分子標的治療薬使用前にサイトカイン治療歴のあった症例はT群で17例(61%)、M群で7例(44%)。観察期間の中央値はT群26.6ヶ月、M群14.8ヶ月であった。T群の治療内訳はsorafenib(SO)~sunitinib(SU) 19例(68%)、SU~SO 2例(7%)、SU~axitinib(AX) 4例(14%)、SO~AX 2例(7%)、AX~SU 1例(4%)。M群ではSU~everolimus(EV) 8例(50%)、 SU~temsirolimus(TE) 4例(25%)、SO~EV 1例(6%)、AX~EV 1例(6%)、AX~TE 2例(13%)。1次治療のみ、2次治療のみ、1次治療開始から2次治療までの3期間における無増悪生存期間(PFS)と治療成功期間(TTF)を2群間で比較したが有意差は認められなかった。1次治療開始時からの全生存率(OS)はM群に比べT群でやや長い傾向(p=0.089)であったが、統計学的に有意ではなかった。【考察】今回の検討ではTKI不応例の2次治療としてTKI群、mTORi群で有意な差は認められなかったが、TKI群の方がOSにおいてやや良好な可能性があった。今回の検討結果を今後の薬剤選択における一助とし、症例を蓄積してさらに検討していく必要がある。

キーワード

臓器別:腎・尿路・膀胱

手法別:分子標的治療

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