演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

サイトカイン療法を施行した進行性腎細胞癌における予後規定因子の検討

演題番号 : O124-1

[筆頭演者]
瀬島 健裕:1 
[共同演者]
岩本 秀人:1、真砂 俊彦:1、森實 修一:1、八尾 昭久:1、武中 篤:1

1:鳥取大学医学部 器官制御外科学講座 腎泌尿器学分野

 

【目的】進行性腎細胞癌(腎癌)に対しては、分子標的薬治療が治療法の中心であるが、サイトカイン療法に反応して比較的長期生存が得られる症例も存在する。我々は分子標的薬時代以前のインターフェロン療法を施行した進行性腎癌症例における臨床病理学的予後規定因子について、host immune activity評価も加えて検討した。【方法】対象は、1994年から2005年までに当科で腎摘除術を施行した腎癌133例中、初診時転移もしくは再発転移をきたし、インターフェロン療法を施行した45例とした。予後規定因子として解析した因子は、腎摘除時の年齢、性別、摘除腎腫瘍病理所見(pT, pV, Grade, Cell type)、腫瘍内Fas ligand mRNA quantification (FasLQ)、および転移出現時のPS, 血清アルブミン値、末梢血好中球/リンパ球数比(NLR)、multiplying NLR・FasLQ(双方の積)、転移臓器数、肺外転移の有無の13項目とした。予後は転移出現時よりのoverall survival (OS)と、インターフェロン投与中のprogression free survival (PFS)とした。統計解析はCox比例ハザードモデルを使用した。【結果】転移出現後の観察期間は中央値18.4 (8.2 – 36.2) mo.で、lost follow upとなった2例を除く43例でのOS、PFSの中央値はそれぞれ18.4 (8.2 – 36.2)、12.4 (4.6 – 30.8) mo.であった。OSにおいて、NLR高値、FasLQ高値、multiplying NLR・FasLQ高値、複数臓器転移、肺外転移の5項目が、PFSにおいてはこれら5項目に摘除腎腫瘍Grade 3以上を加えた6項目が、単変量解析上有意な予後不良因子であった。多変量解析では、OSにおいて複数臓器転移が、PFSにおいて腫瘍Grade 3以上と複数臓器転移が有意な予後不良因子であった。【結論】転移臓器数は最も有意な予後規定因子であるが、NLR、FasLQ、multiplying NLR・FasLQなどのCytotoxic T cellのactivityを間接的に示す指標も有力な予後予測biomarkerであることが示唆された。

キーワード

臓器別:腎・尿路・膀胱

手法別:腫瘍免疫

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