演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

分子標的治療を施行された転移性腎細胞癌の無増悪生存期間におけるCRPの影響

演題番号 : O123-6

[筆頭演者]
亭島 淳:1 
[共同演者]
小畠 浩平:2、北野 弘之:1、岡 清貴:1、永松 弘孝:1、稗田 圭介:1、正路 晃一:1、宮本 克利:1、井上 省吾:1、小林 加直:1、大原 慎也:1、梶原 充:1、三田 耕司:2、松原 昭郎:1

1:広島大 院医歯薬 腎泌尿器、2:広島市立安佐市民病院

 

【目的】血清CRP値およびその推移は、転移性腎細胞癌の予後予測因子としての可能性がこれまで報告されている。今回、分子標的治療を施行された転移性腎細胞癌の治療効果予測因子としてのCRPの意義について明らかにする。【対象と方法】2007年12月から2013年4月に、広島大学病院及びその関連施設で転移性腎細胞癌に対して分子標的薬を投与された、のべ151例のうち、腎摘除術を施行され病理診断が確定し、かつ分子標的薬投与前後の血清CRP値が測定されている115例を対象とした。分子標的薬投与前CRP値、投与後効果判定前後での血清CRP値の推移と無増悪生存期間(PFS)の関連について後方視的に検討した。【結果】分子標的薬投与後に血清CRP値が低下した群(CRP低下群)と低下しなかった群(CRP非低下群)はそれぞれ44例、71例であった。CRP低下群、非低下群ではそれぞれ、年齢44~85(中央値63)歳および40~82(中央値64)歳(p=0.8261)、性別は男性、女性がそれぞれ38例、6例および60例、11例(p=0.7851)、組織学的分類は、淡明細胞型が39例(88.6%)および64例(90.1%)(p=0.7976)、MSKCC分類はfavorable群、intermediate群、poor群がそれぞれ5例、39例、0例および12例、54例、5例であった。分子標的薬投与前CRP値は、CRP低下群では0.04~27.5(中央値1)mg/dlで、CRP非低下群の0~19.9(中央値0.15)mg/dlに比較して有意に高く(p=0.0001)、投与薬剤は、チロシンキナーゼ阻害剤、mTOR阻害剤がそれぞれ37例、7例および52例、19例(p=0.1673)であった。CRP低下群、非低下群のPFSの中央値は6か月および5か月で有意差を認めなかった(p=0.3361)が、薬剤投与前CRP値1mg/dl以上の症例ではCRP低下群6ヶ月で、CRP非低下群の3ヶ月に比較して有意に良好であった(p=0.0065)。【結論】分子標的薬投与前CRP値1mg/dl以下の症例では、薬剤投与後のCRP値低下がPFSを反映する可能性が示唆された。

キーワード

臓器別:腎・尿路・膀胱

手法別:分子標的治療

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