演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

上部尿路上皮癌におけるBmi-1の予後予測因子としての有用性

演題番号 : O123-3

[筆頭演者]
松本 洋明:1 
[共同演者]
宗盛 優:1、西嶋 淳:1、川井 禎久:1、長尾 一公:1、原 貴彦:1、松山 豪泰:1

1:山口大院医泌尿器科

 

【目的】上皮間葉転換(EMT)関連分子は癌の浸潤、転移において重要な役割を果たしているが、近年Bmi-1が幹細胞の自己複製とEMTに重要な関連があり、癌遺伝子としてp16やp19も制御していることが報告されている。EMT関連分子は尿路上皮癌においても予後との相関が指摘されており、今回我々は上部尿路上皮癌組織におけるE-cadherin、Snail、Twist、Bmi-1の発現と予後との相関を解析し、バイオマーカーとしての可能性について検討した。【方法】1995年1月から2010年12月までに当科で腎尿管全摘術を施行した144例を対象とした。男性104例、女性40例、年齢中央値71歳、観察期間中央値は40か月であった。パラフィン切片より免疫染色を行い、E-cadherin、Snail、Twist、Bmi-1の発現量を評価し、臨床パラメーターとの相関を解析した。【成績】臨床因子ではgrade、stage、リンパ管侵襲(LVI)、リンパ節転移は全生存率(OS)、癌特異生存率(CSS)とそれぞれ有意な相関を認めた。E-cadherinの発現はグレードと相関を認めた (p=0.0557)。また、単変量解析にてSnail、Bmi-1の高発現はOS(p=0.0075、p=0.0035)とCSS(p=0.0919、p=0.0085)、さらに無再発生存率(RFS)(p=0.0360、p=0.0817)においてそれぞれ有意な予後不良因子であった。多変量解析においてはBmi-1はgrade、stage、LVI、E-cadherin、Snail、Twistといった他の因子よりCSSにおいて最も強い予後予測因子であった。さらにSnail、Bmi-1、LVIの3つの因子よりリスク分類を行い、有意な予後予測モデルの作成が可能であった。【結論】上部尿路上皮癌においてもEMT関連分子であるSnail、Bmi-1は有意な予後予測因子であり、特にBmi-1は新規バイオマーカーとして有用である可能性が示唆された。

キーワード

臓器別:腎・尿路・膀胱

手法別:バイオマーカー

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