演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

進行大腸癌の抗癌剤療法におけるベバシズマブ併用の効果予測因子としての内臓脂肪

演題番号 : O122-6

[筆頭演者]
成田 明子:1 
[共同演者]
吉田 俊太郎:1、神宝 隆行:1、太田 弓子:1、七條 智聖:1、鈴木 裕史:1、渡邊 義敬:1、小林 由佳:1、山田 篤生:1、平田 喜裕:1、山地 裕:1、椎名 秀一朗:1、小池 和彦:1

1:東京大 消化器内科

 

【背景】Bevacizumab (以降BEV) には、抗EGFR抗体薬におけるKRASのような、治療効果を予測するバイオマーカーが知られていない。近年海外で、治療開始時の内臓脂肪面積が大きい患者で、BEV併用の効果が高いと報告された(Gut 2010;59:341)。肥満は大腸癌の危険因子であり、インスリン抵抗性や脂肪細胞から産生されるVEGFなどが癌の進行に関与すると推定されている。本邦でも、効果予測因子として内臓脂肪測定が有用であるか解析した。【方法】2005年7月から2013年3月まで、切除不能進行大腸癌に対して1st lineとしてBEV併用なしでFOLFOX又はXELOX療法が施行された50例中progression free survival(PFS)の解析が可能であった26例(単独群)、BEV併用療法が施行された53例中PFSの解析が可能であった28例(併用群)を対象とした。それぞれ治療開始時のBMI、腹囲、subcutaneous fat area(SFA)、及びvisceral fat area(VFA)を含めた患者背景とPFSとの相関に関して解析を行った。【成績】PFSの中央値は全54例において280日(28-1453日)で、単独群では198日(28-1064日)、併用群では315日(44-1453日)であった。単独群ではVFAが低い程PFSが長く(p=0.0291)、多変量解析では、VFA低値がPFSを延長する独立した因子であった(HR=7.78、p=0.0187)。併用群においては逆に、VFAが高い程PFSが延長し(p=0.0475)、VFA高値がPFS延長の独立した因子であった(HR=0.044、p=0.0096)。VFAの中央値によって層別化したKaplan-Meier法では、単独群ではVFAが低い群でPFSが長く(低VFA群:11.5ヶ月 vs 高VFA群:5.2ヶ月;p=0.0299)、併用群ではVFAが高い群でPFSが長かった(9.4ヶ月 vs 16ヶ月;p=0.0428)。【結論】本邦においては、BEV不使用の場合は内臓脂肪の少ない群で化学療法の効果が高く、BEV併用化学療法では、内臓脂肪の多い群で効果が高かった。

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:分子標的治療

前へ戻る