演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

切除不能大腸癌症例における化学療法導入前栄養状態と予後との相関性

演題番号 : O122-1

[筆頭演者]
坂本 快郎:1 
[共同演者]
辛島 龍一:1、今村 裕:1、石本 崇胤:1、岩上 志朗:1、馬場 祥史:1、宮本 裕士:1、吉田 直矢:1、渡邊 雅之:1、別府 透:1、馬場 秀夫:1

1:熊大院 消化器外科学

 

【はじめに】近年、切除不能進行再発大腸癌の予後は、新規抗癌剤や分子標的治療薬の登場により飛躍的に改善している。しかし、化学療法を施行するも、十分な予後の改善が得られない症例も少なくない。【目的】切除不能大腸癌に対して化学療法を行った症例において、化学療法導入前の栄養状態を小野寺のPrognostic Nutrition Indexを用いて評価し、予後との相関性を検討することを目的とした。【対象と方法】2005年4月から2012年12月までに、当院にて一次化学療法を導入した切除不能進行大腸癌98例を対象とした。経過中に転移巣に対して外科的介入を行った症例は除外した。統計解析はChi-square test、Mann-Whitney検定、Log-rank検定、Kaplan-Meier法、Pearsonの相関係数を用いて行った。【結果】年齢中央値は64歳(34〜82歳)、男性60例、女性38例。原発部位は結腸68例、直腸30例で、45例に原発巣切除が行われていた。転移時期は同時性転移74例、異時性転移19例で、局所進行再発を5例含んでいた。一次治療に用いた抗癌剤は、オキサリプラチンベースが91例、イリノテカンベースが7例であった。一次治療において、48例に分子標的治療薬が併用されており、その内訳はベバシズマブ 36例、セツキシマブ 4例、パニツムマブ8例であった。全症例における生存期間中央値は17.4ヶ月であった。98例のPrognostic Nutrition Index中央値は43.9(24.4〜58.5)で、PNIが44未満の49例を低値群、44以上の49例を高値群として両群を比較した。両群間で、年齢、性別、原発部位、転移時期、転移臓器個数、L-OHPの有無、分子標的治療薬の有無において差は認めなかった。原発巣を切除された症例は高値群において有意に多かった。低値群の生存期間中央値は13.6ヶ月、高値群の生存期間中央値は22.2ヶ月で、低値群において有意に予後不良であった(HR 1.58: 1.00-2.63, p=0.049)。また、全症例における生存期間とPNIは正の相関関係を認めた(r=0.29, p=0.004)。【まとめ】切除不能大腸癌症例において、化学療法導入前の栄養状態が予後と相関する可能性が示唆された。

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:化学療法

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