演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

75歳以上の高齢者閉塞性大腸癌に対する治療成績

演題番号 : O121-2

[筆頭演者]
鏡 哲:1 
[共同演者]
船橋 公彦:1、小池 淳一:1、水津 優:1、澤口 悠子:1、甲田 貴丸:1、鈴木 孝之:1、松田 聡:1、新井 賢一郎:1、金子 奉暁:1、牛込 充則:1、塩川 洋之:1、栗原 聰元:1、島田 英昭:1、金子 弘真:1

1:東邦大学医療センター大森病院 一般・消化器外科

 

【はじめに】いわゆるoncologic emergencyである閉塞性大腸癌に対する当科の治療方針は、減圧処置後の待機手術であるが、予備能力が低い高齢者においては、慎重に治療方針を決定しなくてはいけない。【方法】75歳以上の高齢者と75歳未満の非高齢者における閉塞性大腸癌の治療成績を後向きに比較検討した。【対象】2000年1月から2008年12月までに教室で経験した閉塞性大腸癌81例のうち、75歳以上であった23例(O群)と75歳未満であった58例(Y群)。【結果】全体の平均年齢67.4歳(37-88歳)、性別は男性48例、女性33例。腫瘍の占拠部位は、左側結腸・直腸50例(直腸/Rs/S状結腸/下行結腸:12/9/24/5例)、右側結腸31例(横行結腸/上行結腸/盲腸:15/12/4例)。pStage分類は、II/IIIa/IIIb/IV/不明:23/19/10/27/2例。O群とY群の背景因子の比較では、年齢、性別、占拠部位、病期に有意差はなかった。81例のうち24例が減圧処置なしに緊急手術となり、57例に待機手術を目的として減圧処置を行ったが、そのうちの16例が合併症や減圧不十分の理由から緊急手術となった。67例(83%)に、一期的もしくは二期的に原発切除手術を施行し、14例(緊急症例9例、待機症例5例)は全身状態や開腹所見から原発非切除となった。原発切除を行った67例の手術時間、出血量、平均郭清リンパ節個数、人工肛門回避率、術後合併症率、術後入院期間は、O群/Y群それぞれ169.6分/187.9分(p=0.4207)、352.0ml/390.6ml(p=0.8043)、8個/12個(p=0.1467)、57.9%/59.6% (p=0.7167)、36.8%/22.9%(p=0.3229)、37日/30日(p=0.3112)で、手術短期成績では有意差を認めなかった。術後補助療法施行率は、o群/Y群:21.0%/60.4%(p=0.0037)で、再発は7例(46.7%)/19例(54.3%)(p=0.6212)に認められた。長期成績では、原発切除を行った67例全体でO群/Y群の5年生存率は、35%/65.5%(p=0.0587)で有意差はなかったが、stageII+IIIにおけるo群/Y群の5年無再発生存率、5年生存率は、0%/23.1%(p=0.0007)、0%/79.4%(p=0.0002)で、両者ともにY群の方が有意に良好であった。【まとめ】高齢者における閉塞性大腸癌の手術短期成績は、非高齢者に比べ同等であった。長期予後は、全体で非高齢者の方が良好な傾向があった。stageII+IIIで検討すると、有意に非高齢者の方が良好で、術後補助療法の関与も考えられた。

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:手術療法

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