演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

大腸癌術前スクリーニングPET/CT検査の有用性に関する検討

演題番号 : O120-6

[筆頭演者]
山田 暢:1 
[共同演者]
長谷川 博俊:1、石井 良幸:1、岡林 剛史:1、鶴田 雅士:1、石田 隆:1、菊池 弘人:1、清島 亮:1、高橋 秀奈:1、松井 信平:1、村上 康二:2、北川 雄光:1

1:慶應義塾大学 一般・消化器外科、2:慶應義塾大学 放射線診断部

 

背景:FDG-PET/CT検査は,高コントラストで広範囲に悪性腫瘍の診断を行うことが可能な検査であり,近年急速に普及している.大腸癌診療においては,特に遠隔転移の診断や再発診断において有用であるとされている.一方で,大腸癌の術前スクリーニング検査におけるPET/CT検査の有用性に関する報告は少ない.対象:2012年8月から2013年3月の間に,術前にPET/CT検査を施行し,当院で手術を行った大腸癌74症例を対象とした。原発巣同定率,同時性遠隔転移同定率,同時性重複癌同定率を評価項目とし,後方視的に解析を行った.結果:年齢の中央値66歳(41〜91歳),性別は男性32例,女性42例であった.最終診断はステージ0が3例,Iが21例,IIが18例, IIIが19例,IVが13例であった.内視鏡治療後の追加切除症例は10例であった.追加切除症例を除いた64例の内,61症例(95.4%)でPET/CT検査での原発巣の同定が可能であった.原発巣での陽性的中率は100%,陰性的中率は61.5%であった.遠隔転移を指摘された症例は13例(肝転移9例,肺転移5例,傍大動脈リンパ節転移4例,腹膜播種2例,卵巣転移1例)であった.PET/CT検査で肝転移が疑われた症例のうち,4例で造影MRI検査を施行し,両検査で個数と局在は一致していた.一方,PET/CT検査で肝転移を認めなかった症例のうち3例において,MRIで肝転移を認めた.これらの転移は最大12mmと比較的小さい転移であった.PET/CT検査で傍大動脈リンパ節転移を認めた4症例のうちの1例では病理学的には転移陰性であった.また,病理学的に腹膜播種を認めた3例のうちの1例(P3)では,PET/CT検査での指摘を認めなかった.遠隔転移の陽性的中率は95.2%,陰性的中率は93.4%であった.他臓器悪性腫瘍を指摘された症例は6例であった(肺癌1例,膵頭部癌1例,小腸癌1例,小腸悪性リンパ腫1例,S状結腸癌1例,腎細胞癌1例).結語:大腸癌術前スクリーニングとしてのPET/CT検査は,特に他のモダリティの検査が存在しない部位の重複癌の診断や、粗大な遠隔転移の診断において有用であると考えられた.一方で微細な転移の同定には不適であり,MRIなどの検査や術中迅速病理診断などの併用が有用であると考えられた.

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:画像診断(イメージング)

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