演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

ICG蛍光Navigation systemを用いた大腸癌手術における腸管血流評価

演題番号 : O120-4

[筆頭演者]
東島 潤:1 
[共同演者]
島田 光生:1、栗田 信浩:1、岩田 貴:1、佐藤 宏彦:1、吉川 幸造:1、近清 素也:1、西 正暁:1、柏原 秀也:1、高須 千絵:1、松本 規子:1、江藤 祥平:1

1:徳島大学消化器・移植外科

 

【はじめに】消化管手術において未だ縫合不全は術後合併症において重要な問題の1つであり、主な原因は吻合部の過緊張と血流不全とされている。我々はこれまでにブタを用いた動物実験でICG蛍光法Navigation systemにより腸間膜処理後の腸管血流は腸間膜側の遠位側へ11mmまで、腸間膜対側の近位へ5mmまでが血流良好であることを確認している。今回、我々は大腸癌手術においてICG蛍光法Navigation systemでの腸管切離時における腸管血流を確認することにより、縫合不全を予防できるかどうかについて検討した。【対象・方法】腹腔鏡下大腸手術を施行した46例(結腸:30例、直腸14例、ストーマ2例)を対象とした。血管処理・腸管切離を行った後に、ICG 7.5mgを静注し、ICG蛍光法にて蛍光までの時間を測定、腸管血流を確認した後に吻合を行った。結腸は腸間膜対側をより切離する角度でリニアステープラ1回で切離し、直腸は腸管軸に対して直角になるよう2回で切離した。腸管切離後の血流の評価、並びに術後縫合不全との関係を評価した。【結果】機能的側々吻合:30例、DST吻合:14例、ストーマ:2例。2例は口側の腸管血流が低下しており、腸管を追加切除した後に吻合し、縫合不全を認めなかった。ICG投与から蛍光までの平均時間は51秒であった。2症例(4.3%)で縫合不全を認め、蛍光までの時間は78秒と71秒であった。70秒以上の症例の50%に縫合不全を認めた。【結語】ICG蛍光法により腸管血流を評価することで、明らかな血流不全時には腸管切除を追加する等の対応が可能であり、縫合不全を減少させる可能性がある。今後さらに血流の数値化等の客観的評価を行えれば、特に直腸癌術後縫合不全を減少させるさらに有用な手段となると考えられる。

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:手術療法

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