演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

セカンドラインGD療法は肺転移を有する尿路上皮癌患者に有用である

演題番号 : O12-4

[筆頭演者]
内木 拓:1 
[共同演者]
河合 憲康:1、岡村 武彦:2、橋本 良博:3、恵谷 俊紀:1、飯田 啓太郎:1、安藤 亮介:1、戸澤 啓一:1、郡 健二郎:1

1:名古屋市立大学大学院医学研究科 腎・泌尿器科学分野、2:安城更生病院、3:豊田厚生病院

 

【目的】転移性尿路上皮癌に対する全身化学療法は、MVAC療法やMEC療法、GC療法など、白金製剤を中心としたレジメンが標準的治療法として確立されている。しかしそれらの治療中に、新規転移巣の出現や病巣の増大を認めた場合の、セカンドライン化学療法には、確立されたレジメンがない。今回我々は、セカンドライン化学療法としてのGemcitabine-Docetaxel(GD)療法の有用性を検証し、どのような症例に積極的に本治療を行うべきかを考察した。【対象と方法】2006年から2012年に当科と関連病院において、原発巣が尿路上皮癌と診断され、ファーストライン化学療法を施行後にPDと診断された後、GD療法を施行した、画像検査等で評価可能病変を認める上部尿路癌17例、膀胱癌21例を対象とした(GD療法群)。そして同時期に、セカンドライン化学療法として白金製剤を中心としたレジメンを施行した上部尿路癌8例、膀胱癌9例を対照とし比較検討を行った(白金製剤群)。GD療法群と白金製剤群で、年齢、性差、Performance Statusに有意差を認めなかった。GD療法のレジメンは、day1、8にgemcitabine 800mg/m2、docetaxel 40mg/m2を投与、21日を1クールとし、治療効果、有害事象、予後因子を検証した。【結果】セカンドライン化学療法の施行回数の中央値はGD療法群、白金製剤群で、それぞれ4クール(2-9)、2クール(2-3)であった。そして、奏効率はそれぞれ、47.4%(CR5例、PR13例)と、11.8%(PR2例)、 progression free survivalの中央値は4.8カ月と3.0カ月、overall survival(OS)の中央値は10.8カ月と9.8カ月であった。さらに多変量解析では、年齢65歳以下、もしくはPS=0において、良好な奏効率を得られる傾向を認め、肺転移を有する症例では奏効率が有意に高かった。有害事象としては、骨髄抑制や軽度の知覚神経障害を主に認めたが、GD療法群ではG3以上の有害事象の頻度が低い傾向を認めた。【結論】GD療法は重篤な副作用が少なく、比較的長期にわたって施行が可能であり、転移性尿路上皮癌に対するセカンドライン化学療法として有用であると考えられた。肺転移を有するPS良好な症例には積極的に施行するべきと思われた。

キーワード

臓器別:腎・尿路・膀胱

手法別:化学療法

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