演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

非限局型DCISに対するMRI-guided quadrantectomyの治療成績

演題番号 : O119-6

[筆頭演者]
榊原 雅裕:1 
[共同演者]
長嶋 健:1、三階 貴史:1、藤本 浩司:1、鈴木 ティベリュウ浩志:1、大久保 嘉之:1、椎名 信充:1、藤咲 薫:1、榊原 淳太:1、宮崎 勝:1

1:千葉大学大学院 臓器制御外科

 

非限局型のDCISに対する外科的マネージメントは、インプラントや自家組織を用いた再建手術の普及に伴い、乳房温存手術と乳房全摘再建との選択という新しい問題に直面している。根治性の確立した照射併用の乳房温存手術において、整容性の担保のためには切除量(10-20%以下)が重要であるが、従来のフックワイヤーを用いた非限局型DCISへの乳房温存手術では手技の不安定性とともに、特に切除量予測つまり整容性予測が困難であり、乳房全摘再建との選択に苦慮することが少なくなかった。そこで我々はDCIS描出能に優れるMRIの2次元画像上での正確な切除量予測とその画像の乳房皮膚上への投影による正確な切除法(MRI-Guided Quadrantectomy)を考案した。今回、従来法との治療成績を比較し、さらにMRIとマンモグラフィによるDCISの描出能を画像的に直接比較することで我々の手技の有用性を報告する。(患者と方法)2004年から2009年までに2cm以上の石灰化を有し、術前組織診にてDCISと診断された患者に対して、多中心性病変症例を除外し、切除量の予測(適応は20%以下)を2004年から2006年の前期はProne MRIで、2007年から2009年の後期はSupine MRIで施行した。前期では32例にフックワイヤーによるQuadrantectomyが、後期では54例にMRI-Guided Quadrantectomyが施行された。治療成績をhistologicalに比較し、さらに後期群においてMRI描出範囲、標本マンモグラフィ上での石灰化範囲および病理標本上でのDCIS進展範囲を画像解析ソフトにより計測し、直接比較した。(結果)術前MMG上での石灰化の長径は、前期(平均3.58cm)が後期(平均4.08cm)に比して有意に短かった(p=0.017)。Prone MRIによる予測切除量の過大評価が示唆された。術中再切除率は前期(53.1%)に比して後期(9.3%)で有意に低下し(p=0.00001)、病理での断端露出率も前期(18.8%)に比して後期(3.7%)で有意に低下した(p=0.02)。MRI、石灰化および病理の3者の直接比較では、石灰化範囲がMRIおよび病理範囲に対して有意に小さく(p=0.039, p=0.0006)、MRIと病理の間には有意差はなかった。DCISの描出における標本マンモグラフィに対するSupine MRIの優位性が明らかとなった。(結論)石灰化を標的とするフックワイヤーによる従来法に対して、MRI-Guided Quadrantectomyは非限局性DCISの切除量を予測可能とし、さらにDCIS描出能の優位性から治療成績を改善することが示唆された。

キーワード

臓器別:乳腺

手法別:手術療法

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