演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

乳腺内視鏡手術による低侵襲と乳房皮膚知覚神経温存の検証

演題番号 : O119-5

[筆頭演者]
山下 浩二:1 
[共同演者]
五十嵐 健人:2、岡村 律子:2、軸薗 智雄:2、岩本 美樹:1、栗田 智子:1、柳原 恵子:1、清水 一雄:2、武井 寛幸:1

1:日本医科大学 乳腺外科、2:日本医科大学 内分泌外科

 

【背景】早期乳癌に対する乳房温存手術の普及と共に、その整容性を追求する手法として、Oncoplastic Surgeryの手法が応用され、広範囲の皮下剥離や、乳腺の受動、自家組織移植が行われてきているが、いずれも形状の保持のみを目的としているため、術後の疼痛・違和感・知覚障害・皮膚障害の訴えが多い。我々の実施してきた乳腺内視鏡手術Video-assisted Breast Surgery (VABS)の各術式と従来法を比較し、低侵襲と知覚神経温存の効果について検証した。【方法】乳腺内視鏡手術VABSは、乳腺部分切除術、センチネルリンパ節(SN)生検、腋窩リンパ節郭清などの手技がある。皮膚切開は乳房皮膚上を避けて、乳輪縁と腋窩に2.5~3.5cmの小切開で行い、創縁保護に乳専用ラッププロテクターを挿入し、手術操作全てをこのポートより内視鏡下に施行した。乳腺部分切除は、腫瘍縁より1~2cmの同心円で切除し、術中迅速病理診断にて、断端検索を実施した。Trans-axillary retromammary approach (TARM)では、腋窩小切開より乳腺背面から乳腺部分切除を実施したため、皮膚剥離を最小限に出来た。乳房再建は、吸収線維綿を挿入し、乳房形状を整えた。センチネルリンパ節(SN)生検は、術前に3D-CT乳腺リンパ管造影を術前に施行し、同定したSNをナビゲーション下に生検した。2001年より実施した乳腺内視鏡手術330例、同時期に実施した従来手術法100例について、手術侵襲、経過、術後合併症、神経所見を検討した。【結果】腫瘍経2.0cm、年齢53.1歳。乳頭乳輪温存13例。乳頭切除7例。DCIS 35名。浸潤性小葉癌15名。浸潤性乳管癌280名。SN転移50例。乳輪縁切開160例、腋窩切開170例、TARM 60例、従来法100例。手術時間、出血量に有意差なし。乳房皮膚知覚神経は、障害程度と障害範囲、腫瘍径、乳腺切除範囲、皮膚剥離範囲について、スコア比較すると、TARMが有意に神経障害が小範囲・低侵襲であった。術後の整容性は良好で、満足度は高かった。術後59月、局所再発3名(局所切除後再発なし)、遠隔転移14名なし、5年生存率96.7%。【考察】乳腺内視鏡手術は、従来法と同程度か低侵襲であり、特にTARMで、神経障害が少なく、整容性が良好であり、患者満足度が高く、推奨できる。

キーワード

臓器別:乳腺

手法別:内視鏡手術

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