演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

乳癌術後同側乳房内再発(IBTR)に対するリンパ節病巣へのアプローチ

演題番号 : O119-4

[筆頭演者]
田村 宜子:1 
[共同演者]
川端 英孝:1、岡崎 直人:1、小林 蓉子:1、櫻井 翼:1、岩谷 胤生:1、門脇 正美:1、三浦 大周:1、木脇 圭一:2,4、藤井 丈士:2、中澤 英樹:1,3

1:虎の門病院 乳腺・内分泌外科、2:虎の門病院 病理部、3:中澤プレスセンタークリニック、4:がん研究所病理部

 

【背景】本邦において早期乳癌に対し部分切除が標準術式となってから10 年以上が経ち、2011 年全国がん登録によると全体の58.8% を占めている。一方センチネルリンパ節生検も標準術式となり同報告によると59.2% に施行されている。早期乳がんの増加と共に縮小手術が標準化され、今後残存乳房内再発や新規病変といった同側乳房内病変(IBTR) の増加が予測されるが、その治療法としてリンパ節病変に対するアプローチについての方法や治療意義、その予後への影響は確立されていない。【方法】当院において2008 年12 月~ 2013 年5 月に施行された乳がん術後・同側乳房内病変に対しリンフォシンチグラフィを用いてリンパ節転移巣を検討した13 例について、初回の臨床病理学的因子と術式、術後治療内容、同側乳房内病変出現までの期間、再発/ 新規病変の臨床病理学的因子、リンパ節同定の可否とその方法、部位について検討した。【結果】初回手術時年齢中央値は45 歳(31-67)、浸潤径中央値2.2cm(0.7-5.0)、病理組織型は浸潤性乳管癌(IDC) 8 例、非浸潤性乳管癌(DCIS) 2 例、浸潤性小葉癌(ILC) 1例、管状癌1 例、不明1 例であった。12 例(92%) に乳房部分切除が施行されおり、領域リンパ節の術式は省略4 例、センチネルリンパ節生検6 例、腋窩廓清3 例であった。術後治療内容は放射線療法6 例、化学療法4 例、内分泌療法7例であった。IBTR 発症期間中央値は6.0 年(1.1-19.1)、組織型はIDC7 例、DCIS3 例、ILC1 例、粘液癌1 例、化成癌1 例であり、明らかに前回組織型と異なり新規病変と判断されたのは3 例であった。リンフォシンチグラフィを用いて病変が同定されたのは7 例(54%)、術中併用法を用いた同定症例も併せ13 例(100%)が同定された。リンフォシンチグラフィを用いてリンパ節が同定された7 例のうち3 例は対側腋窩リンパ節へのリンパドレナージが確認され摘出した。【考察】今後縮小術後の局所再発の増加が予測されることから術後リンパドレナージの変化を把握することは治療方針を確立してゆくことを含め必要性は増すと考えられる。初回腫瘍径の大きいものや、腋窩隔清・放射線治療施行症例は対側へ向かうリンパドレナージを認めることがあり、病巣の局在を知る意味でリンフォリンチグラフィマッピングは必須と考えられる。今後の方針確立に向け、同側病変だけでなく対側病変に対する切除の意義やその予後を検討するために更なる検討が必要であると考えられた。

キーワード

臓器別:乳腺

手法別:手術療法

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