演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

原発性乳癌に対する乳頭温存乳房切除術後の再発症例の検討

演題番号 : O119-3

[筆頭演者]
高橋 麻衣子:1 
[共同演者]
林田 哲:2、神野 浩光:2、北川 雄光:2

1:慶應義塾大学 腫瘍センター、2:慶應義塾大学 一般・消化器外科

 

背景と目的:乳頭温存乳房切除術 (NSM)は、腫瘍学的根治性に優れており、また乳房再建術の併用により優れた整容性が期待される術式であるが、安全性に関するコンセンサスは確立していない。当院におけるNSM症例を解析し、局所再発率及び再発形式などについて検討した。対象と方法:2003年1月から2013年4月まで当院にてNSMを施行したstage 0-II乳癌91例を対象とした。NSMの適応は、皮膚浸潤を認めず、再建希望があり、画像上Bpの適応とならなかった症例とした。乳頭直下断端は迅速病理検査と永久標本で評価した。結果:年齢の中央値は46.0歳 (29-72)、閉経前は66例 (72.5%)であった。乳頭と腫瘍との平均距離は2.5±1.7cm、浸潤癌の平均腫瘍径は2.8±1.2cmであった。病期は0期が33例 (36.3%)、I期が38例 (41.8%)、II期が20例 (22.0%)であった。組織型は非浸潤性乳管癌が32例 (36.2%)、浸潤性乳管癌が55例 (60.4%)、 浸潤性小葉癌が4例 (4.4%)であった。N (+)症例は12例 (13.2%)であった。3例 (3.3%)は乳頭直下の断端陽性のため、乳頭乳輪切除を同時あるいは2期的に追加した。手術合併症としては乳頭表皮壊死を4例 (4.4%)に認めた。観察期間中央値26.7カ月 (1-122)の時点において局所再発は4例 (4.4%)、遠隔転移は3例 (3.3%)に認めた。局所再発の内訳は乳頭再発が1例、原発巣近傍の再発が3例であった。全例において局所再発の切除が可能であり、3例は放射線照射を追加した。その後化学療法またはホルモン療法を施行し遠隔転移は認めていない。同時期に施行した乳房切除術 (Bt)群413例と比較したところ、2群間の局所再発率に有意差は認めなかった(NSM群vs. Bt群; 4.3% vs. 3.4%; p=0.34)。結語:NEMの局所制御率はBtと同等であり、かつ再建術の併用により優れた整容性が期待できる術式である。

キーワード

臓器別:乳腺

手法別:手術療法

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