演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

HER2陽性乳癌に対するPaclitaxel+TrastuzumabとFEC療法併用術前化学療法(KBCOG05)

演題番号 : O118-3

[筆頭演者]
高尾 信太郎:1 
[共同演者]
広利 浩一:1、前川 陽子:1、田根 香織:1、谷岡 真樹:2、松本 光史:2、宮下 勝:3、奥野 敏隆:4、小西 宗治:5、重岡 靖:6、三好 康雄:7

1:兵庫県立がんセ 乳腺外科、2:兵庫県立がんセ 腫瘍内科、3:甲南病 外科、4:西神戸医療セ 外科、5:県立西宮病 外科、6:淀川キリスト教病 腫瘍内科、7:兵庫医科大 乳腺内分泌外科

 

【目的】腋窩リンパ節転移陽性HER2陽性原発性乳癌に対する術前化学療法としてのweekly Paclitaxel+TrastuzumabとFEC逐次併用療法の有用性について検討する。【対象と方法】2007年06月01日~2011年6月30日の間にHER2過剰発現が確認された原発性乳癌症例(T1-3N1-3M0)。多施設共同第II相臨床試験,KBCOG-05、Primary endpoint:組織学的CR率(pCR),Secondary endpoints:臨床的抗腫瘍効果(cRR)、乳房温存手術施行率(BCS)、安全性、全生存期間(OS)、無病生存期間(DFS)【結果】49例がエントリーされ、効果判定はFull analysis set(FAS)44例、有害事象はFAS46例で検討した。1)ypT0/isypN0で示すpCRは54.5%(95%CI:38.9-69.6)で, ER発現有無別では、ER+:30%, ER-:75%と有意にER-で高かった(P<0.01)。ypT0ypN0ではpCRは45.5%(95%CI:30.4-61.2)であった。 2)cRRは93.2%(95%CI:81.3-98.6)で、内訳は、CR52%,PR41%であった。3)BCS施行率は59.1%(95%CI:43.2-73.7)でcRRからすると低値であったが、cCRでBtが選択された例が10例あり(うち9例がpCR)、これを加えたBCS可能率は81.8%(95%CI:67.3-91.8)であった。4) CTCAE v4.0による有害事象評価でG3以上は、血液毒性では、貧血1、白血球減少13、発熱性好中球減少症12、ALT上昇2、非血液毒性では、末梢性感覚ニューロパチー1、口腔粘膜炎1であった。5)観察期間中央値33.8ヵ月(8.5〜63.4ヵ月)で、全員生存し、再発1例、対側乳癌発症1例、大腸癌発症1例、2年DFS97.7%であった。【考察】腋窩リンパ節転移陽性HER2陽性原発性乳癌に対する術前化学療法としてのweekly Paclitaxel+TrastuzumabとFEC逐次併用療法は、高い組織学的CR率を示し、特にER陰性例に有効であった。発熱性好中球減少症発症が約1/4の症例にみられるもののコントロール可能であり、高い乳房温存手術可能率を示した。HER2陽性原発性乳癌の術前化学療法を考える上で、極めて有効なレジメの一つと考えられた。

キーワード

臓器別:乳腺

手法別:臨床試験

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