演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

HER2陽性乳癌脳転移症例におけるLC療法とPTEN発現・PIK3CA変異の影響

演題番号 : O118-2

[筆頭演者]
西川 徹:1 
[共同演者]
速水 亮介:1、川本 久紀:3、福田 護:3、津川 浩一郎:1、前田 一郎:2、高木 正之:2

1:聖マリアンナ医科大学 乳腺・内分泌外科、2:聖マリアンナ医科大学 診断病理学、3:聖マリアンナ医科大学 ブレスト&イメージングセンター

 

<はじめに>HER2陽性乳癌は再発率が高く予後が不良であったが、HER2を標的とするトラスツズマブにより治療成績が飛躍的に向上している。しかしながら、HER2陽性乳癌のすべての患者でトラスツズマブが奏功するわけではなく耐性が問題となっている。その耐性にはPTEN発現レベルの低下やPIK3CA遺伝子変異が関連しているものと考えられている。一方、Lapatinbの効果とPTEN発現レベルやPIK3CA遺伝子との関連性については網羅的解析の国内での報告はない。今回我々の施設において治療を受けたHER2陽性乳癌患者でLapatinib+Capecitabine(LC)投与ををされた患者における臨床効果とPTEN発現レベルとPIK3CA遺伝子変異の有無との相関を検討した。<対象>2009年7月以降にHER2陽性進行、再発乳癌でLCを投与された患者の中で原発巣が採取され評価可能であった脳転移症例13例を対象とした。<方法>原発巣より採取された病理組織標本を用いてPTEN発現レベルとPIK3CA遺伝子変異を解析した。有効性は最良効果、およびTTFを確認した。<結果>最良効果はCR:0例、PR:3例、SD:6例、PD:4例、臨床的有用率は69%。PTEN低発現群は3例(23%)、PIK3CA変異は7例(54%)に認めた。LC療法における各群のTTFはPTEN発現群:7.6ヶ月PTEN低発現群:5.7ヶ月、PIK3CA野生型群:7.4ヶ月PIK3CA変異群:6.8ヶ月、であった。<結論>PIK3CA変異が評価できたのは7例でありCBR、TTFに有意な関連性は認められなかった。HER2陽性乳癌脳転移症例においては、トラスツズマブの耐性に関与していると言われるPTEN低発現群、PIK3CA変異群においても効果が得られている。今後は脳転移の無い症例での追加解析を行い発表する予定である。

キーワード

臓器別:乳腺

手法別:分子標的治療

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