演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

新規ホルモン療法剤フルベストラントの有効性と安全性についての検討

演題番号 : O116-6

[筆頭演者]
沖代 格次:1 
[共同演者]
柄川 千代美:1、日馬 弘貴:1、高塚 雄一:1

1:関西ろうさい病院 乳腺外科

 

【はじめに】閉経後ホルモン受容体陽性進行・再発乳癌に対して、フルベストラントが2011年9月に承認され使用可能となった。第35回サンアントニオ乳癌シンポジウムにおいてCONFIRM試験のその後の追跡調査の結果が報告され、フルベストラント500mgが生存期間の改善を期待できることが示唆された。今回我々はフルベストラント500mgの使用経験を報告する。【対象・方法】2011年12月から2013年2月までの間に、当院で閉経後ホルモン受容体陽性進行・再発乳癌に対してフルベストラント500mgを投与した40例を対象に有効性および安全性をレトロスペクティブに検討した。治療効果はRECISTに準じて、有害事象はCTCAE v4.0で評価した。【結果】年齢中央値66.5歳(51-90歳)、進行9例・再発31例、ER+/PgR+/HER- 29例、ER+/PgR-/HER2- 8例、ER+/PgR+/HER2+ 1例、ER+/PgR-/HER2+ 2例であった。臓器転移なし23例・あり17例、転移部位数の中央値 2個(1-3個)であった。進行・再発後の治療レジメン数の中央値は3レジメン(0-9レジメン)であった。術後内分泌療法施行中の再発は4例。また術後・再発後既に22例に対してSERM(selective estrogen receptor modulator) が投与されていた。治療効果は、CR 1例、PR 4例、Long SD 8例、SD 20例、PD 5例、NE 2例で奏効率は12.5%、臨床的有用率(CBR)32.5%であった。無増悪生存期間(PFS)の中央値は145日、全生存期間の中央値はイベント数が少なく解析不能であった。サブグループ解析では、臓器転移の有無でPFSに有意差を認めた(臓器転移なし:172日、臓器転移あり:103日、 p=0.01)。また転移部位数(1個:231日、2個以上:138日、p=0.08)、SERM治療歴(なし:172日、あり:142、p=0.13)でPFSの延長傾向が認められた。有害事象に関しては、発現頻度は、50%(20例/40例)であった。注射部位反応9例、ほてり4例、掻痒3例、疲労2例などであり、その内Grade3以上の有害事象は3例(疲労・浮動性めまい・神経痛)で、2例(5%)は治療継続困難となり中止となった。【考察】今回の検討では、前治療歴の多い症例の検討であったが、CONFIRM試験(PFS中央値195日、奏効率9.1%、CBR 45.6%)とほぼ同等な治療効果であった。できるだけ早い段階で使用することにより治療効果が期待できることが示唆された。安全性に関しては、ほとんどがGrade2以下のものであり忍容性は、ほぼ良好であったが、2例の中止症例も経験しており注意が必要であると考えられた。

キーワード

臓器別:乳腺

手法別:内分泌・ホルモン療法

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