演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

当院におけるフルベストラントの使用経験

演題番号 : O116-3

[筆頭演者]
稲留 遵一:1 
[共同演者]
金 昇晋:1、直居 靖人:1、加々良 尚文:1、丸山 尚美:1、下田 雅史:1、下村 淳:1、島津 研三:1、野口 眞三郎:1

1:大阪大学医学部付属病院 乳腺内分泌外科

 

【目的】大阪大学医学部附属病院におけるフルベストラントの使用経験と、その治療効果と安全性について検討したので報告する。【対象】2011年11月~2013年4月にフルベストラントを投与した閉経後進行・再発乳癌患者53例(42~89歳、平均64歳)。53例のホルモン受容体は、ER陽性52例、陰性1例、PgR陽性43例、陰性9例、不明1例であった。転移臓器数では、1:21例(40%)、2:15例(28%)、3以上:17例(32%)であった。再発後の前治療では、化学療法未治療例が19例(36%)、1・2レジメン21例(40%)、3レジメン以上13例(25%)で、内分泌療法では未治療例が4例(8%)、1・2レジメン25例(47%)、3レジメン以上24例(45%)であった。フルベストラントは、500 mg/bodyをDay 1、15、29、その後28日毎に両側中臀筋に各250 mgを筋肉内投与した。【結果】治療効果は、追跡可能であった52例で評価を行った。フルベストラントの投与回数は1~16回(平均6.8回)で、臨床効果はCR1例(2%)、PR12例(23%)、SD26例(50%)、PD13例(25%)で、奏功率は26%、long SD (11例)を加えたclinical benefit率(CBR)は46%であった。無増悪生存期間の中央値は182日であった。再発後の内分泌療法別での奏効率とCBRは、未治療群ではそれぞれ25%で、1・2レジメン群では29%と54%、3レジメン以上の群では23%と41%であった。転移臓器別での奏効率とCBRはそれぞれ、領域リンパ節転移:6%と33%、骨転移:28%と50%、肺転移:18%と41%、肝転移:25%と33%で、領域リンパ節転移で奏効率が低い傾向を認めたが、CBRは有意差を認めなかった(p>0.05)。副作用は注射部疼痛・違和感が11例、hot flashが3例で、いずれもGrade1であった。【考察】フルベストラントは、内分泌療法および化学療法の前治療を有する閉経後進行・再発乳癌症例において、概して20-30%の奏効率と40-50%の高いCBRを認めた。安全性でも軽微な副作用のみで、コンプライアンスは良好であった。フルベストラントは、ホルモン受容体陽性の閉経後進行・再発乳癌の二次以降の内分泌療法として有用な治療法であると考えられる。

キーワード

臓器別:乳腺

手法別:内分泌・ホルモン療法

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