演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

乳房温存術後の接線照射における最適なField-in-field法の検討

演題番号 : O115-3

[筆頭演者]
田中 秀和:1 
[共同演者]
林 真也:1、大宝 和博:1、星 博昭:1

1:岐阜大病 放

 

【背景】乳房温存術後の接線照射においてField-in-field (FIF)法を用いた照射は線量均一性が良いとする報告が多数ある。これらの報告のFIF法は統一されておらず、報告毎でその方法は様々である。これらのFIF法を分類し、方法ごとに50Gy/25frの治療計画を立て比較した。【対象と方法】対象は2011年4月~2013年3月に当院で温存術後に接線照射を施行した51例。右側20例、左側31例。年齢中央値53歳(26~76歳)。治療計画は、まず通常の接線照射を作成、Gantry角やweightなどを調整後、内・外側のfieldをそれぞれコピーし、一定の線量以上が照射される領域をMLCで遮蔽しsubfieldとした。FIF法は次の3法に分類した。(1)内外のfieldに一対のsubfieldを加える方法:single pair of subfield method (SSM)、(2)内外のfiledに3対のsubfieldを加える方法:multiple pairs of subfield method (MSM)、(3)逐次subfieldを加える方法(内側のfiledにsubfieldを加え、再度線量計算した後、外側のfieldにsubfieldを加え再計算、さらに内側のfiledにsubfieldを加える方法):Alternative subfields method (ASM)。これら3法の最大線量(Dmax)、V100%、V95%、Homogeneity index (HI)(D2-D98 / prescription dose)を多重比較検定(Steel-Dwass法)で比較した。また乳頭レベルでの乳房の厚み(胸壁面-乳頭間距離)を計測、中央値で2群に分け、それぞれ多重比較検定を行った。【結果】V100%の平均はSSM/MSM/ASM=52.6/48.7/60.2 %で、ASMがSSM及びMSMより有意に高かった。Dmax、V95%、HIの平均には各対で有意差を認めなかった。乳房厚の中央値は4.11 cmで、乳房厚の小さい群にて、V100%はASM及びSSMがMSMより有意に高かった。乳房厚の大きい群でのV100%はASMがSSMおよびMSMより有意に高かった。【考察】いずれの方法でもDmax、V95%、HIには有意差はないが、V100%はASMで有意に良好であった。乳房厚の小さい群ではASMのみならずSSMもMSMより有意に高く、乳房の小さな症例で多くのsubfieldを作成することは逆効果であることが示唆される。ASMは乳房厚の大きい群でも有意に良好であった。ASMは乳房の小さい群、大きい群ともに有意に良好な結果であり、計画時間も比較的少なく、好ましい方法と考える。SSMは最も簡便だが、乳房の大きな症例ではASMに劣る。今回はMSMの有用性を見いだせなかったが、西洋人などの今回の対象症例より乳房がさらに大きな症例では有用である可能性がある。

キーワード

臓器別:乳腺

手法別:放射線治療

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