演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

高齢者乳癌症例の検討

演題番号 : O115-1

[筆頭演者]
尾山 佳永子:1 
[共同演者]
太田 尚宏:1、奥田 俊之:1、出村 嘉隆:1、原 拓央:1

1:厚生連高岡病院 外科

 

【はじめに】高齢化人口の増加にともない,乳癌においても高齢者症例増加が予想される.高齢者では基礎疾患や社会的背景で治療が制限される場合もある.当院における80歳以上の乳癌手術症例について検討し報告する.【対象】2005-2012年の当院乳癌手術症例491例中,80歳以上の31例(6.3%).【結果】平均年齢は83.2歳(80-89歳).主訴はしこり自覚が23例(74%)と最も多く,検診要精査が3例(10%)他疾患CT検査で指摘が3例(10%).初診時に5例(16%)は車椅子であった.既往歴は悪性腫瘍が9例(29%)と多く,心疾患6例(19%),脳血管障害が5例(16%),認知症が2例(6%).病期は0:3例(10%),I:11例(36%),II:15例(48%),III:1例(3%),IV:1例(3%).腫瘍径は平均2.1cm(0.5-4cm).浸潤癌の組織型は乳頭腺管癌:8例(29%),充実腺管癌:9例(32%),硬癌:3例(11%),浸潤性小葉癌:3例(11%)であった.ホルモンレセプタ―陽性が23例(82%)で大半を占めた.HER2陽性は3例(10%)であった.サブタイプ別ではluminalA・B:21例(75%),luminalHER2:2例(7%),HER2type:1例(4%)、Triple Negative:4例(14%).術式は温存手術:13例(42%), 切除術:18例(58%)で,腋窩郭清の省略は5例(18%)であった.術後放射線療法は5例に行われ、8例が省略された.術後重篤な合併症は認めなかった.術後補助内分泌療法は10例(43%)におこなわれ,補助化学療法例はなかった.再発は1例,死亡症例は2例であった.【再発症例】84歳.胃癌既往.家族の希望で部分切除のみ行い腋窩郭清と放射線療法は施行し得なかった.術後19ヶ月に局所再発を認め内分泌療法開始し存命中である.【死亡症例1】84歳stage IV症例で腋窩郭清を伴う乳房切除術施行したが,術後2ヶ月に乳癌死した.【死亡症例2】82歳,弁膜症に伴う心不全の既往があり,温存手術を施行し術後経過は良好であったが,退院後術後1ヶ月で他病死(心疾患)した.【まとめ】高齢者乳癌の治療は効果のみならず、患者の余命,全身状態や社会的背景を考慮のうえ慎重に過不足ない治療を選択すべきである.

キーワード

臓器別:乳腺

手法別:手術療法

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