演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

当科における胸腔鏡下食道切除術の工夫と成績

演題番号 : O113-2

[筆頭演者]
竹内 裕也:1 
[共同演者]
冠城 拓示:1、和田 剛幸:1、川久保 博文:1、中村 理恵子:1、高橋 常浩:1、和田 則仁:1、才川 義朗:1、大森 泰:1、小澤 壯治:2、北川 雄光:1

1:慶應義塾大学 外科、2:東海大学消化器外科

 

当科ではこれまで食道癌患者に対する胸腔鏡下食道切除術を約200例に施行してきたが,当初の左側臥位法から2009年より手術台ローテーションを利用して主に上縦隔操作は従来の左側臥位で行い,中下縦隔操作を人工気胸下腹臥位で行うhybrid体位による胸腔鏡下食道切除術を行っている.【手術手技】体位は左半腹臥位とし,手術台ローテーションにより完全左側臥位と完全腹臥位ができるようにする.中下縦隔は腹臥位かつ人工気胸下の方が良好な術野を得ることができ安全かつ徹底した中下縦隔リンパ節郭清が可能である.一方,上縦隔の術野展開については従来の左側臥位上縦隔郭清手技の方がよいと考えている.また術前3D-CTとMRIにより左右気管支動脈と胸管の描出を行い,安全で確実な上縦隔左側リンパ節郭清を行っている.胸管は原則合併切除している.今回1) 胸腔鏡下食道切除術の長期成績,2) 腹臥位導入の効果,3) 術前3D-CT導入の効果についてそれぞれ検討した.【結果】1) 術後長期観察が可能であった2008年までの84例の検討では,5年全生存率65.9%であり,Stage別にみても当科で施行されていた開胸例と遜色ない長期成績が得られていた.胸腔鏡下食道切除術例の郭清効果indexの検討では両側反回神経周囲リンパ節郭清のindexが高く,同部位のリンパ節郭清手技が重要であることが改めて示唆された.2) hybrid体位導入により,従来の左側臥位と比べて総縦隔郭清リンパ節個数,とくに中下縦隔の郭清リンパ節個数が有意に増加していた.2) 3D-CT導入前後の比較では上縦隔左側(No.106recL+106tbL)の郭清リンパ節個数が3D-CT導入後で有意に増加していた.【結語】今回の検討で胸腔鏡下食道切除術は開胸手術に劣らない長期成績が得られたが,今後これを検証する多施設前向き比較試験が必要である.我々の考案した左側臥位-腹臥位hybrid胸腔鏡下食道切除術や術前3D-CTにより安全かつ合理的な縦隔リンパ節郭清が可能と考えられた.

キーワード

臓器別:食道

手法別:手術療法

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