演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

FDG-PETによる食道癌治療方針決定の可能性

演題番号 : O112-2

[筆頭演者]
中島 政信:1 
[共同演者]
百目木 泰:1、里村 仁志:1、高橋 雅一:1、室井 大人:1、山口 悟:1、佐々木 欣郎:1、加藤 広行:1

1:獨協医大 一外

 

【目的】FDG-PETが癌の治療方針決定のためのツールとして有用か否かの評価は未定である。食道癌症例を対象とし、治療法の決定におけるFDG-PETの有用性について検討した。【対象】2009年からの3年間に当科で治療を行った食道癌は272例で、外科的または内視鏡的切除が156例に行われた。そのうち治療前にFGD-PETを行った125例を検討し、根治的CRTを行った41例についても検討を行った。【方法】1.切除例125例の進行度別のSUV Maxを測定し、治療方針決定の可否を検討。2.術前化学療法(NAC)症例34例を対象とし、NAC前後のSUV Maxを比較して治療効果判定を検討。3.根治的CRT症例41例の治療前後のSUV Maxを測定し、治療効果判定における有用性を検討した。【結果】1.平均SUV MaxはpT1a(n=19);1.53, pT1b(n=33);4.07, pT2(n=10);10.24, pT3(n=53);11.02、pT4(n=10);14.20 (p<0.05)。内視鏡治療の適応であるpT1a-EP, LPMは11例で、うち10例で集積(-)であった。集積を認めた1例は全周性表層拡大型病変であった。pT3とpT4の間に有意差はなく、切除の可否の判定は困難であった。2.NAC症例におけるNAC前の平均SUV Maxは16.51、NAC後は8.22 で、減少率は50.3%であった。組織学的効果判定はGrade0;3例、1a;23例、1b;5例、3;3例。SUV減少率50%を基準として組織学的効果との相関を調べると、減少率50%以上の群は全例Grade1b以上の奏効であった。Grade3症例のNAC後の平均SUV Maxは1.43であり、その他の平均7.08より低値であった(p<0.05)。組織学的効果予測におけるSUV Max減少率とNAC後SUV値では、後者の方が有用であった。3.根治的CRT症例41例の治療前SUV Maxは11.21、治療後は2.72であった。治療効果はPD3例、SD4例、PR12例、CR22例で、CR率は53.6%であった。SUV Max減少率はCR例が平均78.1%で、その他の平均48%と比較して有意に大であった(p<0.05)。CR症例の治療後SUV Maxは平均1.65であり、その他の平均4.37よりも低値であった(p<0.05)。CRTの治療効果判定でも、治療後SUV Maxがより鋭敏にCRを見いだせた。【結語】内視鏡的切除の適応決定に、SUV Maxが指標となりうる。またNAC症例における組織学的効果予測因子としてNAC後SUV Maxは有用な指標であり、responderに対する個別化治療につながる可能性がある。さらに根治的CRT 後のSUV MaxもCR判定に有用で、Salvage 手術等の追加治療を検討する重要な指標になると思われる。

キーワード

臓器別:食道

手法別:画像診断(イメージング)

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