演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

PDEによる再建胃管血流の評価について

演題番号 : O112-1

[筆頭演者]
利野 靖:1 
[共同演者]
湯川 寛夫:1、佐藤 勉:1、山本 直人:1、玉川 洋:1、長谷川 慎一:1、藤川 善子:1、中園 真聡:1、鈴木 喜裕:1、林 勉:1、大島 貴:2、金澤 周:2、吉川 貴己:3、益田 宗孝:1、今田 敏夫:4

1:横浜市立大学医学部 外科治療学、2:横浜市立大学附属市民総合医療センター消化器病センター、3:神奈川県立がんセンター消化器外科、4:済生会横浜市南部病院

 

はじめに 胸部食道癌における胃による再建は日本において最も用いられている再建術式である。 通常、胃への血流は小弯側では右胃動脈と左胃動脈が流入しアーケードを形成し、それぞれの最終枝が吻合している。大弯側では右胃大網動脈と左胃大網動脈が流入しアーケードを形成しているが、その最終枝が吻合している症例としていない症例がある。吻合していない場合、大網へ枝を出し、大網内で吻合し大弯動脈弓を形成している。胃底部では短胃動脈が流入し、胃の後壁には後胃動脈が流入している。亜全胃再建は胸部食道癌手術で広く用いられている再建方法である。亜全胃再建の作製で温存できる血管は右胃動脈、右胃大網動脈である。また、大弯側胃管では右胃大網動脈のみ温存される。このように亜全胃胃管再建の場合、その血流は主に右胃大網動脈に負っている。胃管先端への血液の流れはどのルートを介しているかを検討することとした。対象、方法 食道癌手術症例33例(男性29例、女性4例、平均年齢67.8歳)を対象とした。胃管作成後ICG 2.5mgを静注し、photodynamic eye (PDE)で血流を観察する。結果33例の検討を行い以下の3種の血流ルートを観察することができた。血流ルート1:胃壁内ルート。胃壁内を血管が走行し、胃管先端の血流を保っているもの。13例。血流ルート2:辺縁ルート。胃管付近に大網内を血管が走行し、胃管先端の血流を保つもの。11例。血流ルート3:脾門ルート。脾門部で処理した大網内を血管が走行し、胃管先端の血流を保つもの。22例。2例で胃管先端の鬱血による色調不良もPDEで観察でき、静脈切開を追加。色調改善を確認できた。まとめ 以上3ルートに分類できた。重複はあるが脾門ルートは64.5%に見られ、脾門部の大網の処理を丁寧にすれば脾門ルートが温存できる可能性がある。脾門ルートは脂肪が多い症例では脾門処理中に肉眼的に確認できないため脾門ルートを確実に、丁寧に処理を行うべきであると考える。また、胃管先端の鬱血に対し、これまで2例に先端の静脈を切開し、瀉血することで鬱血を解除する操作を施行し、PDEによる観察で鬱血の改善を確認することができた。PDEによる胃管血流の観察は数量化できない欠点はあるが臨床上有用と考えている。

キーワード

臓器別:食道

手法別:画像診断(イメージング)

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