演題抄録

一般演題(口演)

開催概要
開催回
第51回・2013年・京都
 

当院における上部尿路上皮癌手術症例の予後因子解析

演題番号 : O11-5

[筆頭演者]
上原 翔:1 
[共同演者]
浦上 慎司:1、田中 一:1、助川 玄:1、砂倉 瑞明:1、吉川 慎一:1、湯浅 健:1、増田 均:1、山本 真也:1、福井 巖:1、米瀬 淳二:1

1:がん研有明病院 泌尿器科

 

【目的】上部尿路上皮癌の予後因子は確立されていない。今回我々は当院において腎尿管全摘を施行した上部尿路上皮癌の治療成績を検討し、予後因子の解析を行った。
【対象】1994年1月から2012年9月に当院で腎尿管全摘を施行した217例を対象とし、後ろ向きに治療成績を解析した。なお、同時膀胱全摘症例は除外した。
【結果】手術時年齢の中央値68歳。男性152例、女性65例。右側87例、左側130例。腎盂癌115例、尿管癌95例、不明7例。27例に術前補助化学療法が施行されていた。病理組織学的診断は pT0:7例、pTis:11例、pTa:42例、pT1:22例、pT2:24例、pT3:104例、pT4:6例。pNX:67例、pN0:119例、pN1:11例、pN2:20例。異型度はG1:9例、G2:161例、G3:39例であった。また48例に術後補助化学療法が施行されていた。術後観察期間の中央値は39ヶ月。全体の5年全生存率は69%、5年疾患特異生存率は73%であった。全生存率においてはpT、pN、CRP高値(≧0.5ng/dl)、部位(尿管癌)が独立した予後不良因子となり、疾患特異生存率でも同様の結果であった。術前術後化学療法を施行していない156例についても予後因子を解析すると、全生存率ではpN、CRP高値、尿管癌、LVIが独立した予後不良因子で、疾患特異生存率ではpT、pN、尿管癌が予後不良因子であった。なお、pN陽性症例において、術後化学療法施行した群(AT群:23例)と施行していない群(非AT群:7例)を比較すると、AT群の全生存期間中央値は54か月で、非AT群の9ヶ月に比べて有意に長かった(p=0.0358)。疾患特異生存期間でも同様にAT群54ヶ月に対し非AT群9ヶ月であった(p=0.016)。非再発生存期間ではAT群14ヶ月に対して非AT群6ヶ月であった(p=0.0618)。
【結語】上部尿路上皮癌手術症例の予後不良因子としてはpT、pNのstaging因子に加えて、CRP高値、LVI、尿管癌などの因子も重要と思われた。特にpN陽性症例については術後補助化学療法の有用性が示唆された。

キーワード

臓器別:腎・尿路・膀胱

手法別:集学的治療

前へ戻る